平成13年度(2001年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方2号機 原子炉内中性子測定装置案内管の欠陥指示

一覧に戻る
通報連絡日時:2001年9月8日15時55分
県の公表区分A

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:あり 備考:今回発表

異常の内容

9月8日に、四国電力株式会社から、伊方2号機原子炉内中性子測定装置案内管に複数の傷が確認されたとの異常通報連絡があったが、その後の調査状況について、本日10時40分、別紙のとおり、第2報がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 案内管の傷は非常に浅く、表面組織観察を実施した結果、有害な傷ではないことが確認された。
  2. 小型テレビカメラにより、さび上方の原子炉容器保温材とコンクリート壁の隙間を点検した結果、原子炉容器保温材下端から約4.9mの位置に、異物があるのを確認した。
  3. 異物から下の保温材表面及びコンクリート壁面には、液だれの跡があったが、異物から上には認められなかった。
  4. 異物を回収した結果、テープ1巻(外径70mm、幅45mm)であることを確認した。
  5. 今後引き続き、異物等の分析、原子炉容器上部周辺の調査等を実施する。

県としては、今後とも四国電力株式会社の原因調査を注視することとしている。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

  1. 建設時の原子炉容器据付時期に塩化ビニールテープが混入
  2. 塩化ビニールテープの放射線分解により塩化水素が発生
  3. 塩化水素が周辺構造材と反応して塩化鉄等を生成
  4. 塩化鉄が潮解して液だれ
  5. 液だれによりシンブル案内管表面に腐食が発生

対策

  • シンブル案内管及び塩化ビニールテープ回収部位を清掃するとともに、その影響がないことを確認した。
  • 今回の事例をワンポイントレッスン集に追加し、工事着手前の作業者全員への教育時に周知徹底する。
  • 念のため、次回定検時に、テープ回収部位を点検する。
  • 塩化物汚染防止対策として実施中の、ステンレス製品点検時のテープ跡等の確認、定期的な付着塩分量測定、必要に応じた塗装や囲い等に加えて、
    • 付着塩分量定期測定における測定ポイントの増加
    • 埃のたまりやすい箇所の測定
    を実施する。
  • 原子炉容器周辺以外の格納容器内、原子炉補助建屋、タービン建屋、屋外について総点検を実施し、異物のないことを確認した。
  • 機器等内部への異物混入防止だけでなく、機器周辺の狭隘部への異物混入防止を徹底するとともに、工事等完了時には機器周辺狭隘部へ異物混入がないことを確認するよう、内規に反映した。

県の公表

GET Adobe Acrobat Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、
Adobe Acrobat Readerが必要です。
Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、
バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
異常通報連絡 メニュー
ページの先頭へ