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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成14年度(2002年度)
- 伊方1号機 1次冷却系水抜用配管弁からの漏出
- 通報連絡日時:2002年4月18日18時25分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
4月18日18時25分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 4月18日17時21分、定期検査(未臨界、一次冷却系昇温中)中の伊方1号機で、「原子炉容器フランジリークオフ温度高」及び「格納容器サンプB水位高」警報が発信した。
- その後、「一次冷却材ポンプA軸振動大」警報が発信したため、同ポンプを停止した。
- 詳細は調査中である。
- 本事象による外部への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、
- 1次冷却材主配管の水抜用配管の弁を増し締めしたところ、20時00分、サンプB水位の上昇は停止した。
- 水抜用配管内を通って、一次冷却水が、サンプB、原子炉容器フランジリークオフ温度計、1次冷却材ポンプAの軸部に到達したため、各警報が発信したものと推定される。
- 系統外への一次冷却水の漏えいはない。
との連絡がありました。
異常の原因及び復旧状況
4月26日14時35分、四国電力株式会社から、その後の調査結果等について、別紙のとおり第2報がありました。その概要は、次のとおりです。
- 当該弁を分解点検した結果、異常は認められなかった。
- 軸振動大警報が発信した1次冷却材ポンプを点検した結果、異常は認められなかった。
- 当該弁については、締め付け力管理を実施するとともに、1次冷却系昇温・昇圧の途中段階でも増し締めを実施することとした。
- 今後、1次冷却系の昇温・昇圧を再開し、漏えいのないことを確認する。
- 本事象による外部への放射能の影響はない。
県としては、伊方発電所への立入調査等により、四国電力株式会社の調査及び対策の実施状況を確認しました。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
前回定期検査で取替えた1次冷却材主配管の水抜用配管の弁が、取替前より全長が長いため、温度上昇に伴う弁棒と弁箱の伸び差が大きく、増し締めを実施する前に微小な隙間が生じ、一次冷却水が水抜用配管内を漏出したことから、格納容器サンプ水位の上昇、原子炉フランジリークオフ温度の上昇、1次冷却材ポンプ軸振動の増加が発生したものと推定される。
対策
- 高温・高圧で熱影響の可能性があり、大きな締付力を必要とする弁について、締付力管理を実施するとともに、昇温・昇圧の途中段階でも増し締めを実施することとし、要領書及びチェックシートを作成。
- 漏えいした一次冷却水の影響を受けた機器について、点検を行い、異常のないことを確認。
- 上記対策後、昇温・昇圧を再開し、漏えいのないことを確認済。
- 今回の事象を紹介したワンポイントレッスンを作成し、関係箇所に周知。