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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成14年度(2002年度)
- 伊方2号機 1次系補給水ポンプの故障
- 通報連絡日時:2002年7月9日21時20分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
7月9日(火曜日)21時20分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 7月9日20時32分、通常運転中の伊方2号機で、「原子炉コントロールセンター2D2負荷トリップ(自動停止)」および「ほう酸混合器前の純水圧力低」の警報が発信し、一次系補給水ポンプ2Bがトリップ(自動停止)したのを確認した。
- このため、予備機を手動で起動した。
- 現在、詳細を調査中である。
- なお、この事象による環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、
- 10日、当該ポンプの分解点検を実施することとした。
- 詳細は追って連絡する。
との連絡があった。
異常の復旧状況
7月12日10時50分、四国電力株式会社から、次のとおり第2報がありました。
- 調査の結果、インペラ(羽根車)とケーシング(車室)の接触痕とインペラ用ボルトの損傷が認められた。
- このため、接触痕を研磨補修して液体浸透探傷検査により健全性を確認するとともに、損傷したインペラ用ボルトを新品に取り替えて組立てを行い、昨日21時35分、試運転においてポンプ出口圧力等により運転状態に異常のないことを確認した。
- 本事象によるプラント運転への影響並びに環境への放射能の影響はない。
県としては、八幡浜中央保健所職員が伊方発電所に立ち入り、復旧状況を確認しました。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
インペラ用ボルトの首下丸み部に座金が片当たりした状態で締付けられていたため、ポンプの起動、停止等により締付けが緩み、インペラとケーシングが接触したため、ボルトに繰り返し荷重が加わった結果、疲労割れが発生・進展し、接触部が広がり、自動停止に至ったと推定される。
なお、ボルト材質ステンレスの種類違いが判明したが、応力評価の結果、原因ではないことが確認された。
対策
- インペラ用ボルトを新品に取替えるとともに、擦傷を研磨補修し、健全性を確認後、復旧済。
- 当該ポンプと同様の締付け構造のポンプについては、ボルト締付け前後にボルト中心と座金中心にずれがないことを確認することとし、作業要領書を改訂。
- 同様のポンプについて、至近の分解点検時にインペラ用ボルトに異常がないことをボルト材質も含め確認。