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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成14年度(2002年度)
- 伊方2号機 加圧器逃がし弁の異常開
- 通報連絡日時:2003年1月29日15時05分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし
概要
1月29日(水曜日)15時05分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 1月29日14時19分、定期検査中の伊方2号機の加圧器逃がし弁2台が、何らかの原因により開状態となり、一次冷却系統の圧力が28kg/cm2から低下した。
このため、運転中の一次冷却材ポンプ2Bを手動停止した。 - 原因は、調査中である。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
1月30日(木曜日)9時30分、四国電力株式会社から、原因及び復旧状況について、次のとおり連絡がありました。
- 調査の結果、定検作業として実施した加圧器圧力回路試験において、入力した模擬信号により、加圧器逃がし弁2台が一時的に開状態になったことが判明した。
当該試験は、一次冷却材圧力が大気圧まで下がった時期に実施すべきところ、今回、28kg/cm2の状態で実施したため、当該弁の開に伴い、圧力が低下したものである。 - その後、一次冷却系統の圧力を回復させ、系統の健全性を確認した後、一次冷却材ポンプ2Aを起動し、1月30日7時15分、一次冷却系統が正常状態に復旧したことを確認した。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
県としては、八幡浜中央保健所職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しました。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
- 保修員は、作業時期変更に際し、逃がし弁の自動作動時であることを失念していたため、問題ないと判断。また、管理者は時期変更の確認せず。
- 作業許可申請書等に、作業対象機器名は記載されていたが、個別の点検の具体的内容の記載がなかったため、問題を発見できず。
- 保修員と定検班との間で、作業許可条件等の連絡が不十分。
対策
- 従来と作業条件を変更する場合は、作業可能なことを副長等を含めて確認するよう、マニュアルを改訂。
- 作業許可申請書等に、個別作業の許可条件、作業内容を記載するとともに、作業時期を明示した点検工程表を添付するよう、マニュアルを改訂。
- 作業許可に当たっては、注意事項の有無を保修員と定検班員で確認し合うよう、マニュアルを改訂。
- 手動停止した1次冷却材ポンプB号機は、シール部に接触跡が認められたため同部を新品に取替える。