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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成15年度(2003年度)
- 伊方3号機 余熱除去系統配管の液体浸透探傷検査による指示確認
- 通報連絡日時:2003年9月24日11時00分
- 県の公表区分A
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし
異常の内容
9月24日(水曜日)11時00分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 9月24日10時30分頃、定期検査中の伊方3号機で「1号機充てん配管耐圧検査中の漏えい事象」を踏まえたステンレス配管点検において、余熱除去系統配管の1個所で液体浸透探傷検査(PT)の指示が確認された。
- 詳細は、今後調査する。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、
- 一次冷却水漏えいの徴候はない。
- 当該箇所には、テープ状の付着物が1箇所認められた。
- 余熱除去系統配管の他の2箇所にもテープ状の付着物を確認したため、液体浸透探傷検査を実施する。
との連絡がありました。
県としては、八幡浜中央保健所職員が伊方発電所に立ち入り、現場の状況等を確認しました。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
建設時の当該配管の耐圧・漏えい検査終了後、配管養生に使用した塩化ビニルテープを、保温施工時に取外すのを忘れ、これが高温水により熱分解し、酸性塩化物環境下に近い状態で塩化物応力腐食割れが発生したものと推定される。
なお、割れの深さは強度上問題となるものではなかった。
対策
- 有意な指示を確認した1箇所及び微小な点状指示を確認した1箇所について、配管を取り替え復旧。
- 今回の事象は、平成12年10月の「伊方1号機充てん配管耐圧検査中の漏えい」を踏まえた水平展開調査で発見したものであり、今回、調査を完了。当該の塩化ビニル付着4箇所の他、塩化ビニルテープ以外の付着物が認められた197箇所について液体浸透探傷検査により異常のないことを確認。
- なお、平成15年6月の「伊方1号機安全注入系統テストライン配管のひび」の水平展開調査は、引き続き今回及び今後2回の定期検査で計画的に実施。
- 現在、ステンレス鋼配管工事では、耐圧・漏えい検査後の養生は実施していない。また、平成13年3月より、塩化ビニルテープ等のステンレス鋼製品への使用を禁止し、作業要領書に反映し、作業の都度作業関係者に周知・徹底している。