- ホーム
- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成15年度(2003年度)
- 伊方3号機 ディーゼル発電機の起動試験における起動不調
- 通報連絡日時:2003年10月17日14時35分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし
概要
定期検査中、非常用ディーゼル発電機を定期的な起動試験で起動したところ、異常信号が発信し、起動できなかった。
起動系統(始動空気及び燃料系統等)の点検を実施したが、特に異常は確認されなかった。
原因については、一過性の要因と推定。
再度起動試験を実施し、復旧。
環境への影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
ガバナ装置(燃料の供給量を調整する機関出力制御装置)のブースタ(始動時の作動油圧力を確立する部分)のシリンダーヘッド取付け座にあったバリのむしれが、前回分解点検の組み立て時に異物としてブースタ内に混入し、当該バリが作動油の流れによってガバナ内部に移動してパイロットバルブに偶発的に挟まり、パイロットバルブの動きが阻害された結果、起動操作直後の燃料が供給されなくなりディーゼル発電機の回転数が上昇せず起動失敗したものと推定される。
対策
- ガバナ装置一式を予備品と取替えた後に、再度試運転を実施し正常に起動することを確認し復旧。
- ガバナ本体およびブースタの取外し・取付け時には、取付け座等にバリ等がないことを確認するとともに、組み立て時の異物混入にも細心の注意を払うこととし、その旨を作業要領書に反映した。
- また、ワンポイントレッスンを作成し、関係者に対し組み立て時の異物管理を徹底するよう周知した。