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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成15年度(2003年度)
- 伊方3号機 原子炉容器内部構造物吊上リハーサル中の吊上金具の変形
- 通報連絡日時:2003年11月15日14時30分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし
異常の内容
11月15日(土曜日)14時30分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 11月15日(土曜日)13時45分頃、定期検査中の伊方3号機において、原子炉容器内部構造物吊上準備として、専用の吊上金具を用いて、リハーサル(空荷)を実施していたが、原子炉容器内部構造物仮置架台へ吊り下ろし中、動きが円滑でなかったため点検したところ、13時45分ごろ、吊上金具の一部に変形が確認された。
- 今後、詳細点検を実施する。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
11月17日(月曜日)1時10分、四国電力株式会社から、異常の原因及び復旧状況について、次のとおり第2報がありました。
- 調査の結果、吊上金具を案内棒上に監視カメラで位置決めした際にわずかなズレが生じていたため、案内棒と補助案内孔が干渉し、吊上金具の補助リングおよび補助リング操作棒に変形を生じさせたものと推定される。
- このため、監視カメラ画像の視認性を高める等により、位置決めの精度を高めることとした。
なお、変形した補助リングは使用せず、念のため、水中カメラによる監視強化も行うこととした。 - 上記対策を講じた上で、中断したリハーサルを再度実施し、問題のないことを11月17日1時00分確認した。今後、引き続き、原子炉容器内部構造物吊上作業を実施する。
- 本事象によるプラント設備への影響ならびに環境への放射能の影響はない。
県としては、職員が伊方発電所に立ち入り、現場の状況等を確認しました。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
吊上金具を案内棒上に監視カメラで位置決めした際にわずかなずれが生じていたため、位置決め用案内棒と補助リングの補助案内孔が干渉し、当該金具の補助リング及び補助リング操作棒に変形が生じたものと推定される。
対策
- 監視カメラ画像の視認性を高めるため、モニタを大型化し映像を拡大して表示することで、位置決め精度を向上させた。
- 水中カメラの2台追設、監視員の1名から2名への増員など作業監視体制を強化した。
- 上記対策を作業要領書に反映した上で、変形した補助リングを取外し再度リハーサルを実施し問題ないことを確認した。