平成15年度(2003年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方3号機 原子炉容器フランジ部漏えい検知用配管の温度上昇

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通報連絡日時:2003年12月14日17時05分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:なし

異常の内容

12月14日(日曜日)17時5分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 12月14日(日曜日)16時11分頃、定期検査中の伊方3号機において、原子炉容器フランジ部の漏えい検知用配管の温度上昇を示す信号が発信した。
  2. 詳細は調査中である。
  3. 本事象による環境への放射能の影響はない。

異常の原因及び復旧状況

12月15日(月曜日)14時10分、四国電力株式会社から、異常の原因及び復旧状況について、次のとおり第2報がありました。

  • 調査の結果、原子炉容器フランジ部からの漏えいを示す冷却材ドレンタンクの水位変動は認められず、その後漏えい検知配管の温度は徐々に降下したことから、確認のため同系統のドレン弁を開放した。その結果、配管内に溜まっていたと思われる水が排出されたが、ドレン弁から排出される水は徐々に減少し、12月15日2時頃には停止した。
  • さらに、漏えい検知配管内の滞留水を採取し分析した結果、原子炉容器内の水と比べて十分に低いリチウム濃度であることを確認した。
  • このことから、漏えい検知管の温度上昇は、2重のOリング間及び漏えい検知管内に滞留していた水が原子炉冷却材系統の温度上昇に伴い、加熱されたことにより一時的に生じたと推定される。
  • 今後、プラントの起動操作を継続することとするが、念のため冷却材ドレンタンク水位及び配管の温度監視を強化する。
  • 本事象による環境への放射能の影響はない。

県としては、八幡浜中央保健所職員が伊方発電所に立ち入り、現場の状況等を確認しました。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

キャビティ水張り中に当該配管内に流入した燃料取替え用水を原子炉容器上蓋復旧時に圧縮空気で除去したが、配管内にほう酸析出物やスラッジ等が堆積していたことから、若干の溜まり水が残留し、その後、一次冷却材系統の昇温に伴い、配管内の溜まり水が加温され、一部が蒸発して下流側へ流れたことにより、配管の温度が一時的に上昇したものと推定される。

対策

  • 当該配管のハンマリングを実施し、溜まり水を排出した結果、温度は徐々に低下し、最終的に常温で安定し復旧。
  • プラント起動時には、温度等の監視を強化したが、異常なし。
  • 配管の溜まり水排出時に、排水量と配管内容積を比較し、完全に排水出来たことを確認することとし、その旨作業要領書に記載する。

なお、排出されていないと判断された場合は、脱塩水等により配管の洗浄を実施する。

県の公表

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