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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成15年度(2003年度)
- 伊方1号機補助給水ポンプの異常
- 通報連絡日時:2004年1月16日15時20分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
1月16日(金曜日)15時20分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 1月16日(金曜日)14時31分頃、通常運転中の伊方1号機において、タービン動補助給水ポンプの定期運転において、ポンプ軸端側軸封部付近から白煙の発生を運転員が発見した。
- 詳細は調査中である。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
1月17日(土曜日)16時30分、四国電力株式会社から、異常の原因及び復旧状況について、次のとおり第2報がありました。
- 当該ポンプを停止して白煙の認められた軸封部の分解点検を実施したところ、グランドパッキン(黒鉛製)は、軸スリーブとの接触面に肌荒れなどが認められたものの正常に装着されており、その他の構成部品についても異常は認められなかった。
- 以上のことから、グランドパッキンと軸スリーブの接触状況の変化により一時的にグランドパッキンの温度が上昇し、パッキンの一部から白煙が発生したものと推定される。
- このため、軸封部の手入れを行うと共に、パッキンを新品に取替えた。今後、試運転を行い、異常のないことを確認する。
- なお、復旧までの間、保安規定に従い電動補助給水ポンプの起動確認を実施し、異常のないことを確認した。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
県としては、八幡浜中央保健所等の職員が伊方発電所に立ち入り、現場の状況等を確認しました。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
前回の定期検査の際に、ポンプ軸端側に使用したグランドパッキン(黒鉛製)は、厚さが若干厚めのものが使用されていたため、水との接触による膨潤により、当該パッキンがパッキンケース内に充満したことにより、軸スリーブへの押え付けが通常より増大し、リーク水が減少したため、スリーブ表面との摩擦により表面温度が一時的に上昇し、白煙が発生したものと推定される。
対策
- 軸スリーブの手入れを実施するとともに、グランドパッキンを従来品より薄い約4.4~5.0mmのものに取替え復旧。試運転により各部に異常のないことを確認。
- 今後、パッキン寸法は厚さ約4.4~5.0mmのものを使用することとし、使用前に寸法確認を行うよう作業要領書に記載。