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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成16年度(2004年度)
- 伊方1,2号機海水淡水化装置の故障
- 通報連絡日時:2004年4月15日23時46分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
通常運転中、海水淡水化装置A号機の器内真空が低下したため同装置を停止。点検の結果、蒸発器下部に約1cm×2cmの穴が開いていることを確認。当該箇所から空気を吸込み、装置の器内真空が低下したことが判明。
このため、当該箇所外側を金属板で補修するとともに、蒸発器内面のライニング塗装の補修及びその他減肉の認められた箇所の補修を実施し復旧。
プラント運転への影響及び環境への影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
過去の定期点検においてライニング補修塗装を実施していたが、蒸発器内部の受衝板支持板取り付け部などライニング塗装の施工性の悪い部位でライニング塗装端部に密着不良が生じ、そこから濃縮・加熱された海水が浸入し、胴板の腐食・減肉が起こり貫通穴を生じたものと推定される。
対策
- 貫通穴部を外面より当て板溶接補修し、さらに内面よりシール溶接補修を実施、また、蒸発器内面の減肉個所(8箇所)について肉盛り溶接補修を行い、貫通穴部を含む補修箇所の内面ライニング塗装を実施し復旧。
- ライニング塗装作業時には、下地処理状況を十分確認し、特に施工性の悪い部分の密着性に十分注意して施工するよう作業要領書を改訂する。
- 受衝板支持板取り付け部近傍を、定期点検毎に肉厚測定を実施する代表箇所に追加し、経年変化傾向を把握するとともに、著しい減肉が認められた箇所については予防保全として肉盛り溶接等の補修を実施するよう作業要領書を改訂する。