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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成16年度(2004年度)
- 伊方2号機アスファルト固化装置の軸封油循環ポンプの自動停止
- 通報連絡日時:2004年8月16日11時20分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
8月16日(月曜日)11時20分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 8月16日(月曜日)10時40分、通常運転中の伊方2号機において、アスファルト固化装置軸封油循環ポンプBを保修員が点検した結果、10時40分異常(ポンプ自動停止。回転が重い。)を確認した。
- 現在、原因を調査中である。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
8月17日(火曜日)14時15分、四国電力株式会社から、原因及び復旧状況について、次のとおり連絡がありました。
- 当該ポンプを点検した結果、軸の回転が重くなっていたため、分解して調査を行ったところ、ポンプ本体に異常は認められなかったが、ケーシング内部に粘着質の不純物が認められたことから、この不純物によって回転が重くなったものと推定される。
- このため、当該部の清掃手入れを行い、8月17日14時00分、ポンプを組み立てた。今後、軸封油系統の点検清掃を行い、油を交換した後、ポンプの試運転を行い、通常状態に復旧する。
- なお、アスファルト固化装置は停止しており、本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
県としては、八幡浜中央保健所の職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しております。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
大気中の塵等の不純物が軸封油タンクのベント管を通して系統内に混入したため、軸封油中の不純物濃度が上昇し、その不純物と軸封油中の炭素が化合した炭化物がポンプケーシング内に堆積した。これにより、軸の回転抵抗が上昇し、負荷電流が増加したことから、温度継電器が動作し、当該ポンプが自動停止したものと推定される。
また、前回の軸封油取り替え後の運転サイクル中において、保温材等から発生した塵が過去の運転サイクルより多かった可能性もある。
対策
- 当該ポンプおよび同ストレーナの清掃ならびに、軸封油の入替えを行い、健全性を確認して復旧した。
- 軸封油の取り替え頻度を2定検から1定検に変更する。
- 軸封油循環タンクベント管に防塵用のストレーナを取り付け、軸封油循環系統に吸い込まれる塵の量を制限する。