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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成16年度(2004年度)
- 伊方3号機ディーゼル発電機の海水流量計検出配管からの海水漏えい
- 通報連絡日時:2005年1月19日16時15分
- 県の公表区分A
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:国において確認中 備考:今回発表
異常の内容
1月19日(水曜日)16時15分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 1月19日(水曜日)15時29分頃、通常運転中の伊方3号機において、非常用ディーゼル発電機3Bの海水流量計の点検中に同検出配管より海水が漏えいしていることを作業員が確認した。
- 原因は調査中である。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、
- その後当該個所を隔離し、16時20分、漏えいは停止した。
との連絡がありました。
異常の原因及び復旧状況
1月20日(木曜日)14時00分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり第2報がありました。
- その後、当該部を隔離して点検した結果、海水流量検出配管の取付ねじ部が折損していることを確認した。また、海水配管側ねじ部には、異常は認められなかった。
- そのため、当該検出配管を新品に取り替え、1月20日13時20分、漏えいのないことを確認し、通常状態に復旧した。
- なお、本事象に伴い、非常用ディーゼル発電機3Bを待機除外したため、保安規定に基づき3A号機の起動試験を行い、問題ないことを確認した。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
県としては、八幡浜中央保健所の職員を伊方発電所に派遣し、復旧状況等を確認しております。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
海水流量計オリフィスと検出配管を接続するねじ部にわずかな隙間が存在し、海水が流れないことから同管母材のアルミ青銅を構成する元素のうち、アルミニウム、鉄等の特定元素が選択的に溶出する現象(選択腐食)が経年的に進行した結果、同管ネジ部の金属組織が虫食い状になり強度が低下したところに、海水流量計の点検作業での検出配管の元弁操作による荷重が加わり、折損したものと推定される。
対策
- 当該流量計オリフィスの検出配管を新品に取り替え復旧。
- 今定期検査で同材質の検出配管を現状の肉厚2.9mmから4.0mm以上のものに取り替え、ネジ部の強度を向上させる。
- さらに信頼性を高めるため、次回定期検査で、オリフィス本体及び検出配管を、海水に対して腐食しにくいチタン製の溶接一体構造のものに取り替える。