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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成17年度(2005年度)
- 伊方3号機空調用冷凍機3Dの異常
- 通報連絡日時:2005年5月12日17時30分
- 県の公表区分A
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:あり 備考:今回発表
異常の内容
5月12日(木曜日)17時30分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 5月12日(木曜日)17時00分頃、通常運転中の伊方3号機において、空調用冷凍機3Dの期間外定期点検工事を実施中のところ、羽根車の入口部に損傷を認めた。
- 今後、詳細調査を実施する。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、
- 空調用冷凍機は4台あり、現在運転は1台で実施しており、空調機能には支障はない。
- 当該設備は、中央制御室や機械室等の空調に使用している設備である。
との連絡があった。
県としては、八幡浜保健所の職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しております。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
空調用冷凍機の圧縮機の組立の際、これまでは羽根車を手動で回転させケーシング内の各部が接触しないことを接触音の有無で確認していたが、当該方法では芯ずれの状況を確認し確実に調整することができないことから、わずかな芯ずれが残り、羽根車吸込み部とシールリングが接触しやすい状態で組立てられた。
この状態で自動停止試験を実施した際、ベーン(冷媒ガスの流量を制御する羽根)開度が全閉となり、羽根車の振動が通常運転時よりも大きくなり、羽根車吸込み部とシールリングが接触し、高温となり強度が低下し、摩擦力により一部が損傷したものと推定された。
対策
- 当該機については、羽根車及びシールリングを新品に交換する。
- 当該機については、組立に際し、取付位置の調整が可能な吐出側仕切り板の取付時に、主軸との芯ずれ量をダイヤルゲージで測定し、芯ずれを調整することにより、羽根車とケーシング各部が接触しないように組立を行う。
- 作業要領書に、吐出側仕切板の取付時に、主軸と吐出側仕切板の芯ずれ量をダイヤルゲージ測定し、芯ずれを調整する手順を追加する。