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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成17年度(2005年度)
- 伊方3号機余熱除去ポンプの冷却水量の異常信号
- 通報連絡日時:2005年7月10日7時32分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
7月10日(日曜日)21時55分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 7月10日(日曜日)21時30分、通常運転中の伊方1号機において、ほう酸回収装置へ供給する補助蒸気の配管から少量の漏えいを確認した。
- 詳細は、調査中である。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から
- 当該配管を隔離し、漏えいは停止した。
- 目視点検の結果、微小な貫通穴(約0.5mm)を1箇所確認した。
- このため、今後、当該部の配管を切り取り、原因調査を行うとともに、配管を取り替えて復旧する予定である。
との連絡があった。
7月25日(月曜日)15時10分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 当該配管を切り出して確認した結果、減肉による貫通穴が既に確認済みの貫通穴近傍にもう1箇所(計2箇所)確認されたため、当該配管を新品に取り替え、7月25日(月曜日)15時00分漏えいのないことを確認し、通常状態に復旧した。
- 肉厚測定の結果、漏えい箇所周辺以外には減肉は認められなかった。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
県としては、八幡浜保健所に復旧状況等を指示しました。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
漏えいの原因は、
- ほう酸回収装置停止時は、当該T形継手下流側配管では、ドレン水の流入により、酸素を含んだ水膜が形成され、それにより、酸化膜の生成、剥離を繰り返して腐食が進行した。
- ほう酸回収装置運転時は、T形継手溶接金属部近傍で偏流が発生し、ドレンを含んだ蒸気の流れによりエロージョンが発生し、腐食部が削り取られ、局部的に減肉が進行した。
これらの複合作用により徐々に減肉が進行し、貫通に至ったものと推定される。
対策
- 当該部を新品の炭素鋼配管に取り替えた。
- 次回定検にて耐エロージョン性に優れたステンレス製配管に取り替える。