平成18年度(2006年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方1号機安全補機開閉器室空調ファン軸受部からの異音

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通報連絡日時:2006年6月14日11時20分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

6月14日(水曜日)11時20分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 本日10時55分、点検停止中の伊方1号機において、安全補機開閉器室空調ファンBの軸受部から異音がしていることを保修員が確認した。
  2. 当該機は予備機(A号機)と切り替え、今後、原因を調査する。
  3. 本事象による環境への放射能の影響はない。

その後、四国電力から、

  • 当該ファンについては、10時59分に予備機(A号機)に切り替えており、安全補機開閉器室の空調制御に支障はない。
  • なお、当該ファンは2台(A,B号機)あり、1ヶ月毎に切り替え運転を実施している。
  • 今後、当該ファンを分解点検し、原因調査を実施する。

との連絡があった。

県としては、八幡浜保健所の職員が発電所に立ち入り、現場の状況等を確認することとしています。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

当該空調ファンの異音の原因は、

  • 軸受のフレッティング摩耗・フレーキング・割れが水平方向を起点に発生していること。
  • 軸受台の中央部が凹状に歪んでおり、この状態で軸受箱を締め付けると軸受箱が楕円形に変形したこと。

から、凹状に歪んだ軸受台に、ライナープレートと軸受箱を取り付けたことにより、軸受箱が楕円形に変形して軸受外輪を圧迫し、この状態でファンを運転することにより、外輪ボール軌道面とボールの接触面に局部的に過大な面圧が発生し、軸受の破損に至ったと推定される。

なお、軸受の破損が比較的短い時間に発生した原因は、軸受箱をボルトで締め付ける作業を分解点検の度に繰り返すことにより、ライナープレートが徐々に変形し、軸受箱の変形量が増加したためと推定される。

対策

  • 軸受取付時に軸受箱を変形させるような外力が加わらないよう、当該ファン軸受台の軸受取り付け面を研削手入れし、平坦に修正した。また、軸受を新品に取り替えるとともにライナープレートを均一な厚みで変形のないものに取り替え、軸受取付時に取り付け面の平坦度に問題ないことを確認し復旧した。
  • 軸受取り付け箇所、ライナープレート及び軸受底面の平坦度管理基準を設け、作業要領書に反映した。
  • 当該ファンのプーリー側軸受及び当該ファンと同型であるA号機についても同様な調査を実施したところ、軸受台に同様な歪みが確認されたため、修正加工を施した。
  • 類似のファンについては、至近の点検時に調査を実施し、平坦度管理基準を逸脱しているものについては、修正加工を施す。

県の公表

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