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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成19年度(2007年度)
- 伊方1号機タービン建家非常用排水ポンプ1Bの異常
- 通報連絡日時:2007年5月16日15時20分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
定期点検中、タービン建家非常用排水ポンプ1Bのポンプ軸を、保修員が手動で回したところ通常より重いことが確認された。
点検の結果、ポンプ水中軸受に摩耗による損傷及びポンプの軸に軽微な曲がりが見られたため、新品に取り替えて復旧。
プラント運転及び環境への影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
タービン建家非常用排水ポンプ1Bの手動による回転が重くなった原因は、機能検査の準備として、排水ピットの水位を低下させておくため当該ポンプを手動起動させたが、その際、排水ピットの水位はインペラー(羽根車)よりも低い水位であったため、ポンプが空転状態となって水中軸受への潤滑水が供給されず、主軸と水中軸受メタル部の摩擦及び摺動熱によりメタル部が摩耗、剥離、変形して、主軸の回転を拘束することとなり、手動による回転が通常より重くなったものと推定される。
手動起動が可能な水位がインペラーより低かったのは、平成17年11月のポンプ取替にあたって、外部注水方式から自己潤滑方式のポンプに変更しており、取替の際におけるレベルスイッチの設定についての詳細確認が十分でなかったと推定される。
当該ポンプ1Bの対策
- ポンプの主軸と軸受を取替え復旧を行った。
- 手動起動操作を行っても問題なくポンプが運転できるよう、インペラーが完全に没水するレベルへ「排水ピット水位低」(手動起動可能)のレベルスイッチの設定を変更し、レベルスイッチの動作及びポンプの運転状態に異常の無いことを確認した。
- 今回の事象を踏まえて、ポンプ取替の際には、レベルスイッチの設定値について検討するよう関係者に周知する。
対策
ポンプ1A及び2,3号機への対応
ポンプ1Aについては、主軸は手動で問題なく回り、ポンプの機能・性能に問題はなかったが、水平展開として念のため、分解点検したところ、水中軸受に摩耗による軽微な損傷、ポンプ軸の軽微な曲がり及びインペラーとケーシングに軽微な接触が認められたため、1Bと同様の処置を行う。
なお、2号機及び3号機タービン建家非常用排水ポンプについては、手動起動可能水位がインペラーより高い位置に設定されており、問題のないことを確認した。