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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成19年度(2007年度)
- 伊方1号機高圧注入ライン流量記録計電源線の損傷
- 通報連絡日時:2007年6月5日20時06分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
定期検査中、「計装用分電盤1A、1C負荷トリップ」の警報が発信し、記録計の一部が停止した。
調査の結果、中央制御盤内で作業中の運転員が、誤って高圧注入ライン流量記録計の電源線にあたり、被覆を損傷させたため、電源線がショートし、計装用分電盤1Cにある原子炉盤用とその下流にある計装用の2台の電源スイッチが自動で「切」(トリップ)となり、警報が発信したものと判明した。
その後当該記録計を隔離し、「切」となった2台の電源スイッチを復旧した。当該記録計の電源線の損傷部を切除し、新品の端子を取付け復旧した。
2台の電源スイッチが「切」となっていた間は、中央制御室において指示計による監視等の必要な処置をしており、プラント運転への影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
作業員が記録計にぶつかり、記録計の電源線が損傷した原因は、次のとおりと推定される。
- 作業員は、制御盤内作業時の注意事項について知識は有していたが、作業前にセルフチェックができていなかった。
- 作業員が当日の午前中に隔離した回路の復旧であったため、作業場所に慣れており、制御盤内の狭隘部であるということに対して注意力が低下していた。
- 高圧注入ライン流量記録計の本体及び電源線部分が制御盤内の通路にはみ出しており、また、電源線部分の処理が不十分(ケーブルが固定されておらず、剥き出し状態)であった。
対策
- 制御盤内作業においては狭隘部であるため、計器への接触、ぶつかりに注意するとともに、死角方向への移動については急激な動きによる、ぶつかりに注意することを関係者に周知した。
- 当該記録計電源ケーブル養生(ポリエステルのスパイラルチューブ)、記録計外箱エッジ部の養生、配線の整備を行い、万一ぶつかった時においても損傷を防ぐよう処置をした。
- 中央制御室盤内の通路にはみ出し、体がぶつかる可能性のある計器について、伊方2号第20回定検及び伊方1号第25回定検時において、電源線及び記録計エッジ部の養生、配線の整備を行う。なお、3号機については、記録計配線の整備、養生は実施されている。