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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成19年度(2007年度)
- 伊方2号機安全補機開閉機室空調ユニット2Aのヒータ制御弁の異常
- 通報連絡日時:2007年8月22日11時25分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
通常運転中、安全補機開閉器室空調ユニット2Aヒータ制御弁が固着状態になっていることを保修員が確認した。
点検の結果、当該制御弁の弁棒とグランドパッキンを押さえる部品が固着していたため、弁棒の手入れを行い、グランドパッキンを押さえる部品を取替えて、運転状態に異常のないことを確認し、通常状態に復旧した。
なお、当該制御弁の点検中は、安全補機開閉器室空調ユニットをB系統に切り替えており、空調機能には問題なかった。
プラント運転及び環境への影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
安全補機開閉器室空調ユニット2Aのヒータ制御弁が固着した原因は、当該弁にグランドリークが発生した痕跡が見られることから、グランドリークが発生した際に、グランド部に水分がたまり、腐食が発生しやすい環境となったことにより、弁棒に腐食が発生し弁棒の表面が荒れたものと推定される。
腐食は広い範囲に見られ、腐食により発生した異物と表面荒れを起こした弁棒との摺動に伴い、グランドパッキンの摩耗片が発生しこれらの異物が弁棒とグランドの隙間に進入し、弁棒とグランドの隙間が閉塞したことにより固着したと推定される。
対策
- 当該弁については、弁棒の手入れを行い、グランドパッキン及びグランドを取替えた。なお、グランドについては、弁棒との隙間が広く異物による固着の発生しにくい改良型のものに取替えた。
- 第20回定検にて当該弁の分解点検を行い、弁棒の取替えを行う。
- 2号機において当該弁と同型式の弁3台について動作状況、弁棒の目視、グランドリークの有無について確認を実施した。結果、異常は認められなかったことから、第20回定検までは、使用に問題なしと判断した。また、念のためグランドについては、現在標準品であるグランドへの取替を第20回定検にて実施する。
なお、1、3号機については、当該弁と同型式の弁はない。