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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成19年度(2007年度)
- 伊方2号機低圧給水加熱器ドレンタンク2Aの水位変動
- 通報連絡日時:2008年1月16日11時45分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
通常運転中の伊方2号機において、低圧給水加熱器ドレンタンク2Aの水位制御機能に不調があることを保修員が確認した。
調査の結果、常用・バックアップ用の制御機能とも水位変動がみられたため、調整を行い、制御状態を確認し、当初の定期検査の予定どおり、送電を停止した。
なお、停止操作中に当該タンクの水位変動が大きくなり、タンク出口のポンプが自動停止し、水位制御が常用からバックアップに切り替わったが、停止操作に影響はなかった。水位検出配管の水を抜くための弁から空気の吸い込みがあり、水位制御に影響を与えていた可能性があることが判明した。
詳細は、今後定期検査中に調査する。
プラント運転及び環境への影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
定検での水抜きの準備として計器配管ドレン抜弁の端部にホースを取り付けるために閉止プラグを取り外したところ、当該弁のシートリークにより空気を吸い込み、吸い込まれた空気が水位検出器チャンバーを通りフロートを変動させ、水位検出信号が変動したことから、水位制御が正常に行えなかったものと推定される。
当該弁のシートリークは最後に閉操作した時に、何らかの異物をかみこんだことにより、シート面にかみ傷や隙間が生じて発生し、今回の事象が発生するまでの間は、閉止プラグにより止まっていたものと推定される。
なお、かみ傷発生に関係した異物は、当該ドレン抜弁、水位検出配管及びタンク内部には認められなかったことから、今回の調査過程における弁の開閉操作で外れ、タンク及び水位検出配管の水抜き時に排出されたものと推定される。
対策
- 当該ドレン抜弁は、弁体及び弁座の点検、手入れを実施し、シート面の全面に当たりがあることを確認し、復旧した。
- 運転中負圧となる系統・機器については、運転停止または隔離により負圧が解消された後に閉止プラグの取り外し及びホース取り付けを行うこととし、関連マニュアルを改正して関係者に周知した。
- 今回の事象を踏まえて、従来から実施している機器開放点検時の異物混入防止対策、内部清掃・最終確認時の異物確認を徹底するよう関係者に周知した。