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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成19年度(2007年度)
- 伊方2号機原子炉補機冷却水ポンプ2B入口手動弁の弁駆動部カバーの割れ
- 通報連絡日時:2008年2月14日18時30分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
2月14日(木曜日)18時30分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 2月14日(木曜日)17時50分、定期検査中の伊方2号機で、原子炉補機冷却水ポンプ2B入口手動弁の弁駆動部カバーに割れがあることを保修員が確認した。
- 今後、詳細を調査する。
- 本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、
- 現状では手動弁の開閉機能には問題はない。
- 交換部品が手配でき次第交換する。
との連絡があった。
復旧状況等
2月22日(金曜日)14時20分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、復旧状況等について次のとおり第2報がありました。
- 調査の結果、当該カバーには周方向に約35cmの割れが2箇所確認された。
- 新品のカバーに取り替えて、2月22日(金曜日)14時00分、通常状態に復旧した。
- 今後、詳細を調査する。
- 本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
県としては、八幡浜保健所の職員を伊方発電所に派遣し、復旧状況等を確認しております。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
弁駆動部の分解調査等から、駆動部の内部構成部品に異常はなく、破面は脆性的な破壊の様相を呈しており、弁操作時に応力が集中するカバー本体とハンドル軸のベアリング穴との交差部より割れが発生していた。また、作業状況の聞き取り調査結果から、弁閉止操作および増し締めを2名で実施したことが確認された。
これらのことから、2名による弁閉操作時に過大なスラスト力(回転体の軸方向にかかる力)が作用し、応力集中部となるカバー本体とハンドル軸のベアリング穴との交差部を起点として駆動部カバーにひび割れが生じたものと推定される。
対策
- 駆動部を新品に取替えた。
- 1,2,3号機の同型弁駆動部を目視点検し、問題ないことを確認した。
- 弁閉止操作のスラスト力の測定結果から、1名による最大の閉操作スラスト力は約60kNであり、メーカ仕様許容値約100kNを十分下回っていることから、今回の原因となった2名による最終締め付けを行わないようにするとともに、同型弁操作後には駆動部全体を確認する。また、その旨の注意銘板を1,2,3号機の同型弁に取り付ける。