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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成19年度(2007年度)
- 伊方2号機主変圧器冷却装置制御盤からの発煙
- 通報連絡日時:2008年2月25日11時20分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
定期検査中、主変圧器冷却装置制御盤内のリレーから発煙があったが、当該リレーの電源を「切」として、発煙はおさまった。
調査の結果、主変圧器冷却装置制御盤内の主変圧器冷却ファン等への電源供給回路用のリレー(電磁スイッチ)から発煙したものと推定された。盤内のその他の部品については、点検の結果、健全であることを確認した。
当該リレーは、入荷次第取り替え、復旧する。
今後詳細に調査を行う。
本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はなかった。
なお、本事象は火災には該当しない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
制御盤からの発煙は、経年劣化(12年間使用)による当該電磁接触器の引き外し可動鉄心表面の発錆に加え、今回定期検査にて主変圧器を停止後約1ヶ月間は冷却制御盤内のスペースヒータは正常に機能していたものの主変圧器運転中に比べて外気からの湿分等の影響を比較的受けやすい状態であったこともあいまって、引き外し可動鉄心表面の発錆量が増加した。
そのため引き外し可動鉄心摺動部の摺動抵抗が主変圧器停止前よりも増加し、引き外し可動鉄心が固渋した結果、引き外しコイル用接点の復帰不良が生じ、引き外しコイルに連続して電流が流れ続けたため引き外しコイルが発熱し、発煙に至ったものと推定される。
対策
- 引き外しコイルが焼損していた当該電磁接触器を新品に取替えた。
また、念のため、もう一系統の電磁接触器を新品に取替えた。 - 今回の事象を踏まえ、屋外設置の制御盤において当該電磁接触器と同型式・仕様のものについては、以下の内容を反映した作業要領書の改訂を行った。
- 機能試験時の注意事項として「電磁接触器引き外しコイルにおいて、万一動作不良時には直ちに電源開放する」旨を明記
- 定期点検毎に電磁接触器手動動作による引き外し可動鉄心動作状況の詳細確認の実施
- 定期点検毎に電磁接触器引き外し可動鉄心の動作時間測定の実施