平成20年度(2008年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡雑固体焼却設備の排ガスブロア軸受部の損傷について

一覧に戻る
通報連絡日時:2008年4月8日18時56分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

4月8日(火曜日)18時56分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 4月8日(火曜日)18時15分、焼却炉設備の排ガスブロアの故障を保修員が確認した。
  2. 発電支障および環境への放射能の影響はない。

4月9日(水曜日)9時30分、四国電力株式会社から、その後の状況について、次のとおり連絡がありました。

  1. 当該排ガスブロアは運転中に振動が通常より若干大きくなったため、念のため、焼却炉の運転を見合わせ詳細な振動分析等の点検を実施していた。
  2. 更に、原因調査のため分解して目視点検を実施した結果、排ガスブロアに2箇所ある軸受の金属内表面のモータ側軸受下部に最大約3cm程度、軸端側の軸受下部に最大約1.5cm程度の傷が認められた。
  3. 軸受のその他の部位に目視では異常は認められていない。
  4. 今後引き続き、詳細点検を行い調査する。
  5. 本事象によるプラント運転及び環境への放射能の影響はない。

県としては、八幡浜支局原子力安全室の職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しております。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

排ガスブロアの軸受メタルが損傷した原因は、

  • 羽根車の防錆塗装の剥離による回転体表面の発錆とダストの付着により、回転体がアンバランス状態となった。
  • 排ガスブロアは、雑固体焼却設備の運転にあわせて、日単位での起動・停止を繰り返す設備であるため、起動・停止回数が多かった。

これらにより、排ガスブロアの起動・停止に伴い、軸受部に回転体のアンバランスに起因する大きな変動荷重がかかり、その繰り返しにより軸受メタルの損傷に至ったと推定される。

対策

  1. 傷が確認された2つの軸受メタルの張り替えを行った。
  2. 羽根車表面の錆、旧塗膜を除去し、防錆塗料を塗布するとともに、回転体のバランス修正を実施した。
  3. 排ガスブロアの分解点検周期を15年毎から4年毎に見直し、軸受メタルの健全性及び羽根車防錆塗装の健全性を早期に確認できるようにする。
  4. 排ガスブロア運転時は、振動監視モニタによる振動値の監視を実施し、振動値が通常値より上昇傾向を示した場合は振動解析等を行うとともに、必要に応じて軸受メタルの交換ができるよう予備品を準備する。

県の公表

GET Adobe Acrobat Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、
Adobe Acrobat Readerが必要です。
Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、
バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
異常通報連絡 メニュー
ページの先頭へ