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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成20年度(2008年度)
- 原子炉保護回路の異常
- 通報連絡日時:2008年12月2日9時20分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
通常運転中、原子炉を保護する回路の異常を示す信号が発信した。
信号はΔT高(ΔT:一次冷却材の高温側の温度と低温側の温度の差)で、4つに多重化されたチャンネルのうちの1つが発信しており、約5分後に復帰し、その後、この信号は発信していない。
調査の結果、当該信号に関連する1次冷却材温度、中性子束等の運転パラメータに異常は認められず、当該保護回路入力信号のひとつである中性子束の信号回路に不具合が生じた可能性が高いと思われるため、念のため、この回路のカードを予備のカードと交換した。
本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
中性子束信号のケーブル接続部に接触不良が発生したことに伴い、原子炉保護ラック内のΔT制限値演算回路の中性子束信号が一時的に変動し、ΔTの異常を示す信号が発信したものと推定される。
なお、当該信号に係る運転パラメータを確認したところ、一次冷却材温度、原子炉出力(中性子束信号)、原子炉熱出力等に異常はなかった。
対策
当該信号回路(NIS盤、原子炉保護ラック、信号ケーブル)一式を1号機第26回定検(平成21年3月9日開始)の中央制御盤等取替工事により、計画通り新しいものに取り替える。
安全上重要な設備のケーブル接続部での接触不良発生を防止するため、事象の概要及び結線作業やケーブル接続部の点検などにおける注意すべきポイントをまとめたワンポイントレッスンを作成し、関係者に周知する。