- ホーム
- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成21年度(2009年度)
- 伊方2号機第5高圧給水加熱器水位制御器からの水漏れ
- 通報連絡日時:2009年7月8日11時50分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
調整運転中の2号機において、第5高圧給水加熱器2B水位制御器(バックアップ側)から水漏れがあることを保修員が確認した。
分解点検の結果、水位変化を制御器へ伝達するための機構(トルクチューブのフランジ部)にわずかな貫通穴が生じていたため、水漏れしていたことを確認した。このため、当該部品を新品に取替え、復旧した。
水漏れ(最大見積量:約30cc)については、ウエスにより拭き取った。
第5高圧給水加熱器2Bの水位は、当該水位制御器の隔離中においても、常用側の水位制御器により通常水位に制御されていた。
プラント運転への影響及び環境への放射能の影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
分解調査の結果、水位制御器トルクチューブのフランジ部に貫通欠陥が認められた。
当該欠陥は、トルクチューブの素材である丸鋼材製造の際、溶解した金属母材に不純物が偶発的に混入し、これが圧延・引き抜きによって線状となったものと推定した。工場出荷前の加圧検査時には、貫通に至っていなかったため、発見できなかったが、プラント立ち上げにともなう高温・高圧の蒸気によって線状の欠陥部分が拡大・変形したことで貫通し、水漏れに至ったものと推定。
対策
- トルクチューブを予備品に取り替えるとともに、水位制御器の健全性を確認し、復旧した。
- 今後、トルクチューブの工場出荷前の検査に浸透探傷検査を追加する。
- 今後ともトルクチューブの予備品を常備する。