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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成21年度(2009年度)
- 伊方1号機タービン動補助給水ポンプ駆動蒸気ドレン弁からの蒸気漏れ
- 通報連絡日時:2009年7月10日3時00分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
定期検査中の1号機において、タービン動補助給水ポンプ駆動蒸気ドレン弁(手動弁)に小さな貫通した傷があることを保修員が確認した。
この傷からは蒸気が漏えいしており、蒸気温度を高温状態から隔離可能な温度まで下げて当該弁を隔離し、新品に取り替えた。(漏えいした蒸気の最大見積量:約14リットル(液体換算))
弁取替後、蒸気温度を元の状態に上げて当該弁に漏えいのないことを確認し、復旧した。
環境への放射能の影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
当該弁は、ドレントラップ下流側に設置されており、湿分を含む蒸気が流入する環境下であった。
弁の分解点検の結果、弁箱の内面が全域にわたり減肉しており、特に弁箱下流側上部壁面の貫通穴周辺部及び弁座下部には著しい減肉が認められた。
当該部は、蒸気流の方向変化が大きく、蒸気中に含まれる湿分が付着しやすいため、水膜が形成される。
蒸気流により水膜に流れが生じると、弁箱の母材表面を保護する酸化被膜の溶解反応が加速されるため、腐食減肉が進展して弁箱上部壁面にて貫通に至ったものと推定。
対策
- 当該弁を耐食性に優れたステンレス製弁に取替えた。
- ドレントラップ下流側に設置されている弁のうち、弁箱の材質が炭素鋼である弁については、今後計画的にステンレス製弁に取り替える。