平成21年度(2009年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方1号機2次系補機冷却用海水配管からの海水漏えい

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通報連絡日時:2009年8月16日9時43分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

概要

通常運転中の1号機において、2次系補機冷却系配管からの海水の漏えいを確認した。
約1.6立方メートル/時の漏えいであり、漏えい海水は全量、湧水ピットに回収された。
その後、当該配管の漏えい箇所に補修処置を実施し、漏えいの無いことを確認した。

今後、当該配管補修部から漏えいのないことを定期的に確認し、次回定検時に当該配管の取替及び詳細調査を行う。

この漏えいによる2次系補機の冷却機能への影響はなく、プラント運転に問題はなかった。また、本事象による環境への放射能の影響はなかった。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

湧水ピットの水位が上昇傾向であったため、運転員が調査したところ、海水系統配管本体から鉛筆1本程度の漏えいを確認した。

調査の結果、2次系補機冷却系統の冷却用海水供給配管から、約1.6m3/hの漏えいがあることが判明した。

本事象は、配管内面に塗装しているタールエポキシ樹脂の補修塗装の劣化・剥離あるいは海水の流れによる海生物等の衝突に伴う塗装面の損傷により、海水と炭素鋼配管内表面が接液し、母材(炭素鋼)内面から外面に向かって腐食が進行して貫通に至ったと推定。
また、当該配管は、第11回定検以降、異常がなく、代表箇所の点検結果に基づき劣化傾向が把握できると判断し、第18回定検以降は、内部目視点検を毎定検から12定検毎に変更しており、これが異常の兆候を早期に発見できなかった原因と推定。

本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

対策

  1. 当該配管を耐食耐磨耗性に優れた内面ポリエチレンライニング配管に取り替えた。
  2. 1号機の当該配管以外のタールエポキシ樹脂塗装箇所については、今定検から計画的にポリエチレンライニング配管に全て取り替えるとともに、取替までは毎定検内面点検を実施する。
    2号機についても、次回定検時にポリエチレンライニング配管に全て取り替える。
    3号機は、タールエポキシ樹脂塗装配管は使用していない。
  3. ポリエチレンライニング配管への取り替え後は、点検頻度を12定検毎から6定検毎に変更し、ライニング全面について内部目視点検を実施する。

県の公表

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