平成21年度(2009年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方2号機アスファルト固化装置補助蒸気供給配管からの蒸気漏れ

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通報連絡日時:2009年11月12日11時15分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

11月12日(木曜日)11時15分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 通常運転中の2号機において、11月12日(木曜日)10時30分、アスファルト固化装置補助蒸気供給配管の保温材表面から蒸気の漏えいを確認した。
  2. 今後、詳細調査を行う。
  3. 本事象による環境への放射能の影響及びプラントへの影響はない。

その後、四国電力株式会社から、

  • 事象発生時、アスファルト固化装置で廃液処理は実施していなかったが、アスファルト貯蔵タンク等の加温のために蒸気を供給していた。
  • 当該配管を隔離し、11月12日(木曜日)11時15分に漏えいは停止した。
  • 保温材を取り外した結果、当該配管に直径約1mmの貫通穴を1箇所確認した。
  • 当該配管は取り替えることとする。
  • 漏えいした蒸気の一部が凝縮して床に溜まっており、念のため分析したところ、当該溜水から放射能は検出されなかった。
  • 廃液貯蔵タンクの受け入れ容量には余裕があり、アスファルト固化装置を停止しても支障はない。

との連絡があった。

復旧状況等

11月16日(月曜日)11時50分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり第3報がありました。

  1. 当該配管を取り替えて、11月16日(月曜日)11時40分、漏えいのないことを確認し、通常状態に復旧した。
  2. 今後、引き続き詳細を調査する。
  3. 本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はない。

県では、八幡浜保健所の職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しております。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

当該箇所は垂直配管の溶接部近傍であり、初期には溶接裏波※形状の影響により、また途中からは厚い酸化皮膜が生成している部位と減肉部位の段差により、蒸気の乱流が発生したこと、並びに当該補助蒸気系統はアンモニアを注入しておらず、プラントの2次系系統に比べ鉄が溶出しやすい水質環境にあることが重畳し、減肉が進展して貫通に至ったものと推定。

なお、水平配管内ではドレンは配管底部を流れており、酸化皮膜も垂直配管ほど厚く生成しないことが確認されている。

※溶接裏波:表側からのみ行う溶接において、裏側に形成された溶接金属の余盛の部分。

対策

  1. 当該箇所の配管を新品(炭素鋼製配管)に取り替えた。
  2. 次回定検時に、当該配管のうち垂直配管を耐食性に優れたステンレス製配管に取り替える。
  3. 補助蒸気供給配管のうち材質が炭素鋼である垂直配管の直管溶接部周辺についても、肉厚測定を実施することとし、点検計画に反映する。

なお、著しい減肉傾向が認められた箇所についてはステンレス製配管に取り替える。

県の公表

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