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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成21年度(2009年度)
- 伊方3号機海水淡水化装置塩酸注入系統からの塩酸の漏えい
- 通報連絡日時:2010年1月3日5時39分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
通常運転中の3号機において、海水淡水化装置の塩酸の漏えいを示す信号が発信したため、運転員が現場を調査したところ、海水淡水化装置Bの塩酸注入系統の弁から塩酸が床面に漏えいしていることを確認した。
海水淡水化装置Bを停止し、当該弁を隔離して、漏えいは停止した。
調査の結果、弁本体とダイヤフラムの間にわずかな隙間ができ、4本ある取り付けボルトのうち1本のボルト穴を通じて塩酸が漏えいしたものと推定。
このため、ダイヤフラムとボルトを取り替えた後、漏えいのないことを確認し、通常状態に復旧した。
環境への放射能の影響はなかった。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
漏えいのあった弁のゴム製ダイヤフラムが塩酸により割れおよび膨れを伴う変形を起こしたことから、弁本体とゴム製ダイヤフラムの間に僅かな隙間が生じ、弁本体にボンネットを取り付ける4本のボルトのうちの1本の取り付け穴部から塩酸が漏えいしたものと推定される。
また、点検周期を延長したため、ゴム製ダイヤフラムの変形の兆候が点検により確認できなかった。
対策
- 3号機の海水淡水化装置は2基あり、当該弁(B号機)及びA号機の同じ箇所に設置されている弁のゴム製ダイヤフラム及び取り付けボルト全数について、新品に取り替えた。
- 当該弁及びA号機の弁のゴム製ダイヤフラムについては、EPDM製からより耐酸性に優れたテフロン製ダイヤフラムへの取替を、次回の海水化淡水化装置点検時(平成22年8月予定)に実施する。
- 当該弁と同じゴム製ダイヤフラムを使用している3号機復水脱塩装置の弁については、今後2定検で計画的にテフロン製ダイヤフラムに取り替える。
- 今回の事象を踏まえて、塩酸系統のダイヤフラム弁の点検周期を延長する場合にはダイヤフラムの材質を確認するよう、関係者に周知する。