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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成22年度(2010年度)
- 伊方3号機燃料取扱棟における1,2号機用一次冷却材ポンプ予備インターナル保管容器の水位確認用ホースからの水漏れ
- 通報連絡日時:2010年6月22日14時45分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
6月22日(火曜日)14時45分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 通常運転中の伊方3号機の燃料取扱棟において、6月22日(火曜日)13時48分、保修員が1,2号機用一次冷却材ポンプ予備インターナルを収納している容器の水位確認用ホースより床に保管用水が漏えいしていることを確認した。
- 漏えいした保管用水は、燃料取扱棟内の床に留まっており、建屋外部への漏えいはない。
- 今後、詳細調査を行う。
- 本事象によるプラント運転への影響及び外部への放射能の影響はない。
復旧状況等
6月23日(水曜日)11時15分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 1,2号機用一次冷却材ポンプ予備インターナルを分解点検するため、3号機の建屋内で作業していたところ、午前の作業終了後、何らかの原因で水位確認用ホースを固定していたテープが剥がれたため、保管用水が漏えいした。
- 午後の作業開始後、作業員が漏えいを発見し、当該ホースを接続している弁を閉止し、漏えいは停止した。
- 調査の結果、漏えい量は約450ℓ(放射能量約5.4×105ベクレル)で、漏えいした水の大半は液体廃棄物処理系統へ回収し、残りを紙ウエス等でふき取るとともに、燃料取扱棟内の床を養生していたポリシート等を除去した。
- 作業員の汚染や被ばくはない。
- 今後、詳細を調査する。
- 本事象によるプラント運転への影響及び外部への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
1,2号機用1次冷却材ポンプ予備インターナル点検の準備作業中、予備インターナルを水中保管している容器の水位確認用ホースにより、容器内の保管用水が床に漏えいしていることを保修員が確認した。
調査の結果、漏えい量は約450ℓ(放射能量約5.4×105ベクレル)で、漏えいした水の大半は液体廃棄物処理系統へ回収し、残りを紙ウエス等でふき取った。
本事象は、当該作業の要領書には、水位確認用ホースの固定方法及び水位確認用ホース元弁の管理方法についての記載がなかったため、1次冷却材ポンプ予備インターナルの点検作業において、午前中の作業が終了し現場を離れる際に、水位確認用ホース元弁を「開」の状態のままとし、その後、水位確認用ホースを固定していたテープが粘着力低下により剥がれ、ホース開放端より保管用水が漏えいしたと推定。
本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はなかった。
対策
- 当該作業に関し、以下の項目について作業要領書に追記する。また、改正内容について作業関係者全員に周知する。
- a.落下防止のため、水位確認用ホースは足場パイプに固定し、ホース先端は番線で、元弁との接続部はホースバンドで保管容器に固定する。また、水位確認用ホースの固定方法を示した図面を添付する。
- b.作業中、水位を確認する時のみ水位確認用ホース元弁を「開」とする。
- c.保管容器の弁開閉状態について、チェックシートで作業責任者が確認する。
- 1次冷却材ポンプ予備インターナル保管容器壁面に「水位確認時以外は、弁を「閉」にすること」と明記した表示板を取り付け、注意喚起を促す。