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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成22年度(2010年度)
- 伊方1号機一次系弁の漏えい監視用温度伝送装置の異常
- 通報連絡日時:2010年8月11日3時20分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
8月11日(水曜日)3時20分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 通常運転中の伊方1号機において、8月11日(水曜日)2時32分、一次系の弁の漏えい監視用温度の異常を示す信号が発信した。
その後の状況等
8月11日(水曜日)14時55分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 発信した信号は、「余熱除去系出口弁1A(1B)リークオフ温度高」、「ループ1A(1B)ドレンライン温度高」等(8個)であった。
- 余熱除去系出口弁等の一次系弁に漏えいがあった場合、内部流体は格納容器冷却材ドレンタンクに流れる系統になっており、ループドレンライン等は、シートリークがあった場合には系統内に封じ込めるようになっている。
- 当該設備はこの系統の温度を測定することで漏えいの有無を監視する設備であるが、格納容器冷却材ドレンタンクの温度、水位及び格納容器内の放射線モニタ指示等に異常がないため、実際に弁から漏えいがあったものではないことを確認した。
- その後の調査において、8個の温度検出器は、1系統の送受信器に集約されていることから、中央制御室に温度指示を伝送している送信器または受信器の不具合により、異常を示す信号が発信したと推定し、修理することとした。
- 当該系統等の漏えい監視については、これまでどおり格納容器冷却材ドレンタンクの温度、水位及び格納容器内の放射線モニタ指示等で行う。
復旧状況等
9月27日(月曜日)10時10分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、当該送受信器の取替を実施し、9月27日(月曜日)10時00分、正常な温度を指示していることを確認し通常状態に復帰した。
- 復帰までの間、格納容器冷却材ドレンタンクの温度、水位及び格納容器内の放射線モニタ指示に異常はなかった。
- 今後、詳細調査を行う。
- 本事象によるプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
通常運転中の伊方1号機において、一次系弁漏えい監視用温度の異常を示す信号が発信した。
調査の結果、弁の漏えいを示す他の運転データに異常がなかったことから、弁からの漏えいはなく、一次系弁漏えい監視用温度の送受信器の動作不良により、異常を示す信号が発信した。
本事象は、送受信器の故障により、正常な温度の電気信号が得られなかったためと推定。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。
対策
- 当該送受信器は製造中止のため、同じ機能を持つ型式の異なる新品のものに取り替えた。
- 同型式の送受信器は2号機にあり、これらについても今定検時(2-22定検)に取り替える。