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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成22年度(2010年度)
- 伊方2号機充てんポンプ逃がし弁の異常
- 通報連絡日時:2010年8月20日17時35分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
8月20日(金曜日)17時35分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 通常運転中の伊方2号機において、充てんポンプ2Bの点検後の確認運転を終え、運転機の切り替え操作をしていたところ、8月20日(金曜日)16時49分頃、ポンプ出口の逃がし弁が動作していることを確認したため、当該ポンプを停止した。
- 詳細は、調査中である。
- 本事象によるプラント運転への影響及び外部への放射能の影響はない。
その後の状況等
8月20日(金曜日)23時15分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- ポンプ出口弁の逃がし弁が動作し続け、吹き止まらなかったため当該ポンプを停止した。
- その後、再度当該弁を加圧し確認した結果、当該弁は正常に閉止していることが確認された。
- なお、当該弁が動作した場合でも吐出したほう酸水は系統内に回収され外部には漏えいしない。
- 今後、当該ポンプの運転状態を監視する。
復旧状況等
8月21日(土曜日)9時00分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、充てんポンプ2Bの運転状況を監視していたが、当該弁が確実に閉止していることを確認し、8月21日(土曜日)8時50分、通常状態に復旧した。
- なお、念のため、8月27日開始の定期検査時に当該弁の点検を実施する。
- 本事象によるプラント運転への影響及び外部への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
通常運転中の伊方2号機において、充てんポンプ2Bの点検後の確認運転を終え、運転機の切り替え操作をしていたところ、ポンプ出口の逃がし弁が動作し、充てんポンプ2Bを停止しポンプ出口弁を閉とするまで当該弁が動作し続けた。
本事象は、「充てんポンプ2Aの速度調整」、「充てんポンプ2Bの速度調整」及び「充てん流量調整弁の開度調整」を同時に実施する運転操作において、わずかな操作タイミングのずれにより、充てんラインの圧力が高くなり、回転数の高い充てんポンプ2Bの出口側に設置している逃がし弁が動作したものと推定。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。
対策
(1)充てんポンプ切換等の運転操作時に、従来は充てん流量と封水注入流量を監視して調整していたが、今後は、充てんラインの圧力も監視しながら操作できるように、充てんラインに圧力計を設置する。なお、万一当該弁が作動した場合には、充てんポンプを停止後、充てんポンプ出口弁を閉止し、充てんポンプ逃がし弁の温度と漏えい音の確認を速やかに実施するよう関係者に周知する。
(2)充てんポンプ切換等の運転操作について、従来より原子力保安研修所のシミュレータにより訓練しているが、今後は、充てんポンプの速度調整と充てん流量調整弁の調整レートに重点をおいた訓練を実施する。