平成22年度(2010年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方2号機原子炉格納容器内床面への純水の漏えい

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通報連絡日時:2010年10月5日1時30分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

10月5日(火曜日)1時30分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 定期検査中の伊方2号機において、0時2分、格納容器サンプ水位異常の信号が発信したため、運転員が現場確認を実施したところ、格納容器26m(2階)床面に水漏れを確認した。
  2. 原因及び漏えい水については、調査・分析中である。
  3. 本事象による1,3号機へのプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。

その後の状況等

10月5日(火曜日)11時50分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。

  1. 調査の結果、事象発生時、仮設ホースによりキャビティに純水を補給しており、この水の一部がキャビティ壁面の排気ダクトに入り込み、排気ダクトを経由して格納容器内に水が漏えいし格納容器サンプの水位が上昇したもので、0時7分にキャビティ水の補給操作を停止したことで、漏えいは停止している。
  2. 漏えいした水は、約400リットルで放射能を含んでおらず、一部が格納容器地下1階、1階、2階などに溜まっているため、現在、漏えいした水のふき取りを行っている。
  3. 床面の溜まり水をサンプリングした結果、微量の放射能(最大で7.8×10-2Bq/cm3)が確認されたが、これは床面の放射性物質が混入したためと考えられる。
  4. 今後、詳細を調査する。
  5. 本事象による1,3号機へのプラント運転への影響及び環境への放射能の影響はない。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

定期検査中の伊方2号機において、原子炉格納容器サンプの水位の上昇を示す信号が発信したため、運転員が原子炉キャビティ純水補給状況を確認したところ、補給水がキャビティ排気ダクトへ流入していることを発見した。

その後、現地の漏えい状況を確認したところ、原子炉格納容器2階にあるキャビティ排気ダクトのダンパやダクトの繋ぎ目から水が漏えいし、また、地下1階や1階などにも漏えいしていることを確認した。漏えい量は原子炉格納容器サンプに流入したものが約164ℓで、その他各階の床面に溜まっていたものを合わせて、計約400ℓであった。なお、補給水は純水であり、放射性物質は含まれていない。

本事象は、原子炉キャビティの純水補給に用いる仮設ホースをキャビティ排気ダクト吸い込み口近傍に1点固縛で設置していたが、作業による仮設ホースの敷設ルートの変更により仮設ホースの原子炉キャビティへの挿入長さが短くなり、また、補給水の流れの反動により仮設ホースが排気ダクト吸い込み口へ向いてしまったことにより、排気ダクトに補給水が流入し、原子炉格納容器内への漏えいに至ったと推定。

本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

対策

  1. 今定検においては、原子炉キャビティの純水補給に用いる仮設ホースをキャビティ排気ダクト吸い込み口から離れた位置に移動させた。
  2. 仮設ホースの状態に係わらず補給水を確実に補給できるようにするため、定検中の原子炉キャビティへの純水補給が必要となる期間のみ、キャビティ排気ダクト吸い込み口から離れた位置に、向きを固定することができる治具(先端部が鋼製の配管)を設置するよう作業要領書に追記する。

県の公表

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