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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成23年度(2011年度)
- 伊方1、2号機取水口クレーン電動機のひび割れ
- 通報連絡日時:2011年6月30日17時20分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
通常運転中の伊方1,2号機において、作業員が1,2号機取水口クレーンの定期点検中に、走行用電動機のフレームにひび割れがあることを確認した。
4台の走行用電動機のフレームを確認したところ、上記の1台のフレームに2か所のひび割れを確認したことから、1,2号機取水口クレーンを使用禁止とし、今後、準備が整い次第、補修を行うこととする。
また、クレーン本体にひび割れは確認されなかったことから、倒壊の可能性はない。
本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
通常運転中の伊方1,2号機において、保修員が1,2号機取水口エリアに設置している取水口クレーンの定期点検中に走行用電動機フレームと電動機脚部にひび割れがあることを確認した。
本事象は、電動機フレームと脚部のボルト接続部に隙間があったため、フレームと脚部のボルト締め付け時にフレームに下向きの力がかかっていた。また、当該走行用電動機は収納箱によりカバーにされているが、収納箱に開口部があったため、潮風等により塩分が侵入し、電動機脚部と基礎部の隙間に付着したことにより基礎部が腐食し減肉した。このような状況で、点検等で電動機基礎ボルトを締め付けた際に、基礎部が平らでなかったため、ボルト締め付けによりフレームや脚部にさらにひずみが生じ、ひび割れが発生したと推定。
本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。
対策
- 電動機基礎部の減肉部は補修を行い、電動機フレーム及び電動機脚部ひび割れ箇所は溶接補修を行って修繕した。また、無理な締め付けが加わらないように、電動機と固定用脚部にスペーサを挿入した。
- 電動機基礎部及び電動機脚部の腐食防止対策として、ライナーを含めた全体にシリコンコーキングを実施し、隙間をなくしてその上から腐食防止の塗装を実施した。また、電動機収納箱の開口部に除塩フィルターを挿入し潮風による塩害の防止を図った。
- 年次点検に、外観点検と運転確認のほか、電動機基礎部の点検、スペーサの確認、除塩フィルターの点検等の項目を作業要領書に追記した。