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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成23年度(2011年度)
- 伊方1,2号機2次系排水ラインからの水漏れ
- 通報連絡日時:2011年7月9日16時30分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
概要
通常運転中の伊方2号機において、復水器清掃のため、出力を517MWまで低下させて運転中のところ、2号機タービン建家入口近傍のマンホールから水漏れを確認した。
その後、1号機タービン建家地下1階に設置している蒸気発生器ブローダウン水放射能自動分析装置分電盤の地絡が発生し、現場を確認したところ、建家壁側からの水により同分電盤が被水したため、同装置を停止した。
なお、本装置は、蒸気発生器ブローダウン水の放射能を補助的に測定する装置であり、本設のプロセスモニタにて監視しているため、停止しても問題ない。
漏えい量は最大約20m3と推測され、測定の結果、漏えい水に放射性物質は含まれておらず、水質にも問題ないことを確認した。
調査の結果、埋設配管に4か所の貫通穴(最大約250mm×約250mm)を確認した。
その後、当該配管を取り替えて、漏えいがないことを確認し、通常状態に復旧した。
今後、詳細を調査する。
本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
通常運転中の伊方1,2号機において、作業員が2号機タービン建家入口近傍の電気マンホールから水漏れがあることを確認した。その後、1号機タービン建家地下1階に設置している蒸気発生器ブローダウン水放射能自動分析装置分電盤に地絡が発生していることを確認した。
調査の結果、二次系の非常用排水配管曲げ管部に、内面からの腐食による貫通穴(最大250mm×250mm)を4か所確認した。
本事象は、当該配管がコンクリートに埋設されていたため、設置以降取替えがされておらず、設置当時は曲げ管に内面ライニングを行う技術がなかったため、海水による腐食防止のためのライニングがされていなかったことから、配管内部を流れる海水の影響で内面から経年的に腐食が進んで漏えいに至り、電気マンホールから水漏れしたと推定。また、この漏えいした水が、ケーブルダクトを通じ、1号機タービン建家に浸入し、分電盤が被水・地絡したと推定。
本事象によるプラント運転への影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。
対策
- 当該箇所の曲げ管を内面ライニングを施した配管に取り替えた。
- 電気マンホール内の電線管部をシール材で覆い防水対策を実施した。
- 非常用排水配管と同様の使用環境で、内面ライニングのない曲げ管、T字管を使用している5箇所については、年内を目途に内面ライニングを施した配管に取り替える。