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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成23年度(2011年度)
- 伊方1号機原子炉補機冷却水冷却器海水出口配管の損傷
- 通報連絡日時:2011年9月22日10時35分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
9月22日(木曜日)10時35分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 9月22日(木曜日)10時00分頃、定期検査中の伊方1号機において、原子炉補機冷却水冷却器1Dの冷却用海水出口配管を点検中、海水配管内面のライニングが損傷し、配管が貫通していることを保修員が確認した。
- 当該箇所は配管とフランジの接続部であり、配管の外側はフランジ部材で覆われていることから、運転中の漏えいはなかった。
- 今後、詳細を調査する。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
復旧状況等
10月5日(水曜日)11時00分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、当該配管の取替えを実施後、配管からの漏えいのないことを確認し、10月5日(水曜日)10時30分、通常状態に復旧した。
- 今後、詳細を調査する。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
定期検査中の伊方1号機において、原子炉補機冷却水冷却器1Dの冷却用海水出口配管を点検中、保修員が、海水配管内面のライニングが損傷し配管が貫通していることを確認した。
また、他の冷却用海水出口配管を調査したところ、冷却器1Bの海水出口配管にも同様の貫通穴が確認された。
本事象は、ベンチュリー管の引抜き・挿入作業が作業要領書で明確にされていなかったことから、点検時のベンチュリー管の引抜き・挿入作業中に、ベンチュリー管の端部がゴムライニング部に接触して、ライニングに亀裂が生じ、その後、亀裂部から浸入した海水によって、配管が内面から腐食したものと推定。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。
対策
- 損傷のあった冷却器1Bと1Dの冷却用海水出口配管を新品に取り替えた。また、1Aの配管はライニングに損傷が見られたため、ライニングの張り替えを行い、1Cの配管は点検の結果、健全であることを確認した。
- 当該配管の点検時に、ベンチュリー管の引抜き・挿入作業によってライニングを損傷することがないように、1,2号機の作業要領書に作業手順を明記した。
- ピンホールテスターを使用し、ライニングの微細な貫通傷を発見できるようにした。
- 2号機については、第23回定検において開放点検を実施し、配管内部の状況を確認する。
3号機については、ベンチュリー管を使用していないことを確認した。