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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成25年度(2013年度)
- 伊方3号機使用済燃料ピット冷却器3B補機冷却水出口安全弁からの冷却水の漏えい
- 通報連絡日時:2013年6月23日15時05分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
6月23日(日曜日)15時05分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方3号機は第13回定期検査中、6月23日(日曜日)14時29分、系統管理課員が原子炉建屋10mの使用済燃料ピットクーラー3B補機冷却水出口の安全弁より冷却水の漏れを確認した。
- 現在、漏れは止まっている。
その後の状況等
6月23日(日曜日)20時27分、四国電力株式会社から、その後の状況等について以下のとおり連絡がありました。
- 調査の結果、追加安全対策工事において、当該安全弁を取り外して耐圧試験を実施した後、耐圧試験範囲の水を抜くために電動弁を開操作したところ、取り外していた当該安全弁の取り付け座から漏えいしたことを確認した。
- このため、電動弁を閉操作し、漏えいが停止したことを確認した。
- 漏えいした水の量は約20Lであり、ウエスにて拭き取って回収した。
- 漏えいした水を分析した結果、漏えいした水から放射能は検出されなかった。
- 作業員の計画外の被ばくや汚染はなかった。
- 今後、引き続き、詳細調査を行う。
- 本事象によるプラントへの影響及び環境への影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
定期検査中の伊方3号機において、耐圧試験後の水抜き操作を実施していたところ、系統管理担当が原子炉建屋の使用済燃料ピット冷却器3B補機冷却水出口ライン逃がし弁取り付け部より冷却水の漏れを確認した。
調査の結果、追加安全対策工事において、当該逃がし弁を取り外して2次側フランジ部に閉止板を取り付け、耐圧試験を実施後、耐圧試験範囲の水を抜くために電動弁を開操作したところ、取り外していた当該逃がし弁の取り付け座から漏えいしたことを確認した。
本事象は、耐圧試験のため、当該逃がし弁を取り外し、当該逃がし弁の2次側フランジ部に閉止板を取り付け、当該逃がし弁の1次側フランジ部へは、異物混入防止のための養生のみ実施していたが、系統管理担当は開口部はないと思い込み、操作手順書作成時,現場確認時においても開口部に気付かずに、水抜き操作を行ったことにより、漏えいを生じたものと推定。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への影響はなかった。
対策
- 中断していた当該配管の水抜きは、当該逃がし弁の1次側フランジ部に閉止板を取り付けて実施した。
- 原則、安全弁、逃がし弁を取り外す場合は、全ての開口部に閉止板を取り付けること等、「系統の隔離・復旧作業マニュアル」を改訂する。
- 操作手順書作成段階に、漏水が生じる可能性が否定できない開口部が有る場合は、担当課に閉止依頼を行なうように「系統の隔離・復旧作業マニュアル」を改訂する。
- 隔離範囲外の隣接する系統への水抜きを行う場合は、水の到達する可能性の有る範囲全体について、水抜き開始前に開口部の無いことを系統図と現場にて確認する。開口部が有る場合は、担当課に閉止依頼を行うように「系統の隔離・復旧作業マニュアル」を改訂する。
- 系統管理の隔離・復旧操作前に使用するチェックシートに確認する項目を追加する。
- 原則、安全弁,逃がし弁を取り外す場合は、全ての開口部に閉止板を取り付けること等をワンポイントレッスンの作成により周知する。