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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成25年度(2013年度)
- 雑固体処理建屋高圧圧縮減容装置からの油漏えい
- 通報連絡日時:2013年8月7日11時38分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
8月7日(水曜日)11時38分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 雑固体処理建屋内において、8月7日(水曜日)10時44分、試運転のため高圧圧縮減容装置で放射性固体廃棄物を圧縮していたところ、廃棄体が落下して、当該設備の駆動用の油を供給するホースを損傷し、油が漏えいした。
- 詳細については現在調査中。
- 本事象による環境への影響はない。
その後の状況等
8月7日(水曜日)17時31分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 調査の結果、ドラム缶圧縮後の通常上昇することのない廃棄体が金枠・金型と一緒に上昇したため落下し、駆動用の油を供給するホースに接触したことを確認した。
- また、駆動用の油を供給するホースについて、外観を確認したところ損傷はなく、ホース内の油が継手部から漏えいしていたことを確認した。
- このため、当該継手部を増し締めし、油圧をかけて漏えい試験をした結果、当該ホースおよび継手部に漏えいはなく、ホースに異常のないことを確認した。
- なお、漏えいした油(約180cc)は、全て拭き取りにより回収した。
- 引き続き、廃棄体がつり上がった原因を含め、詳細について調査する。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
定期検査中の伊方発電所において、雑固体処理建屋1階の圧縮減容固化設備の高圧圧縮減容装置で放射性固体廃棄物を圧縮していたところ、廃棄体が落下して当該装置の駆動用の油を供給するホースと接触し、少量の油が漏れていることを確認した。
調査の結果、ドラム缶圧縮後に通常上昇することのない廃棄体が、金枠・金型と一緒に上昇した後落下し、駆動用の油を供給するホースに接触したことを確認した。
また、駆動用の油を供給するホースについて、外観を確認したところ損傷はなく、継手部よりホース内の油が漏れ出ていたことを確認した。
本事象は、ドラム缶圧縮時に、ドラム缶外周部と収納物の間の隙間が少ない場所に、垂直方向に沿って容器側面が変形して突起物が発生し、圧縮の進展により、金枠と金型の隙間に入り込み、続く金枠・金型上昇工程により、廃棄体が金枠・金型とともに吊りあがったものであり、その後、吊り上がった廃棄体は、自重により落下して転がった後、駆動用油供給ホースと接触し、油が漏えいするに至ったものと推定。
本事象による環境への放射能の影響はなかった。
対策
- 当該ホース継手部を増し締めし、漏えい試験により油漏れがなく、外観も異常がないことを確認した。
- 圧縮後に廃棄体が吊り上がらない対策として、高圧圧縮用ドラム缶への収納作業時には、同一形状の廃棄物を一定方向に隙間なく収納しないことを作業要領書に記載した。
- 圧縮後に廃棄体が吊り上がらない対策として、金枠上昇時に、廃棄体が吊り上がっていないことを目視で確実に確認し、吊り上がった場合は直ちに装置を停止することを作業要領書に記載した。
- 更に、廃棄体が吊り上がっていないことを確実に確認できるよう、高圧圧縮装置室内に監視カメラを設置し、万一落下した廃棄体が転がった場合の対策として、防護柵を設置した。(今後、恒設化する予定)
- これらに加えて、仮に廃棄体が吊り上がった場合に備え、金枠・金型がある程度上昇した時点で、自動で金枠・金型を一旦停止させ、その後、廃棄体が吊り上がっていないことを目視にて確認した後、再スタートするように変更を行う。