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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成26年度(2014年度)
- 伊方1,2号機純水装置付属設備からの苛性ソーダの漏えい
- 通報連絡日時:2014年4月8日11時33分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
伊方発電所1,2号機の純水装置において、運転員が弁のフランジ部から苛性ソーダが漏えいしていることを確認した。
このため、漏えい個所を隔離し、漏えいは停止した。
その後、漏えいした苛性ソーダは全量を回収した。今後、総合排水処理装置にて処理する。
その後、当該フランジ部のガスケットを新品に交換し、漏えい試験を実施した結果、当該フランジ部からの漏えいがないことを確認したことから、通常状態に復旧した。
なお、取り外したガスケットについて、取り付け不良が確認されたことから、今後、漏えいに至った原因等について、詳細調査を行い、必要な対策を行っていく。
本事象による環境への影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方発電所1,2号機の純水装置において、運転員が巡視点検中に弁のフランジ部から苛性ソーダが漏えいしていることを確認した。
調査の結果、当該事象の前日にフランジ部で中心の位置決めを必要とする特別な形状のリングガスケットを使用し、取り替えた際、弁入口側ガスケットが約7mmフランジ中心位置からずれて取り付けてしまったため、当該ガスケットのシール面に僅かな隙間ができた状態となった。その後、3時間毎に苛性ソーダ受入タンクの出口弁が自動開閉するため、その繰り返しによる当該系統の内圧の変化により、苛性ソーダがシール面の僅かな隙間から弁体の溝に沿って流れ、外部に漏えいしたものと推定。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への影響はなかった。
対策
- ボディのガスケットシール面がずれない構造のものに弁本体一式を取り替える。また、弁本体一式の取り替えに伴いガスケットシール面がずれない構造とするため、フランジ部のガスケットについては、中心の位置決めを必要としない形状の全面形ガスケットに変更する。
- 弁本体一式を取り替えるまでの当面の処置として、当該フランジ部のガスケットを新品に取り替え復旧し、漏えいがないことを確認した。
- 当該フランジ部のガスケット取り替えにあたっては、ガスケット挿入時に正規の位置に容易に取り付けできる器具(以下、「治具」という。)を作成し、ガスケットがフランジ中心位置に取り付けられていることを治具にて確認しながらガスケットを取り付けるとともに、フランジを締め付けた後、ガスケットがフランジ中心位置からずれていないことを厚みがある治具では確認できないため、治具より薄い金属板にて寸法測定を行い、確認した。また、隙間の測定を行い、ガスケットが中心位置で均等に締め付けられていることを確認した。