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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成26年度(2014年度)
- モニタリングステーションじんあいモニタの不具合
- 通報連絡日時:2014年6月29日13時16分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
概要
定期検査中の伊方発電所のモニタリングステーションにおいて、じんあいモニタの故障を示す信号が中央制御室に発信したことから、保修員がじんあいモニタの運転状況を確認したところ、サンプリング試料を吸引しているポンプが停止しており、再起動できないことを確認した。
調査の結果、試料採取用ろ紙に剥離が確認され、この剥離部が、じんあいモニタ集塵部の試料採取口に詰まったことにより、吸引ポンプが停止したことを確認した。
その後、調査の結果、従来のものと異なるろ紙を使用し、ろ紙の取付方法を正規とは逆の向きに取り付け、使用していたことを確認した。
その後、ろ紙が剥離しないよう、表面が補強されている面を排気側として取り付け、正常に動作していることを確認し、通常状態に復旧した。
なお、復旧までの間は、可搬型のダストサンプラにより代替測定を実施していた。
本事象によるプラントへの影響および周辺環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方発電所のモニタリングステーションにおいて、じんあいモニタの故障を示す信号が中央制御室に発信した。
調査の結果、試料採取用ろ紙に剥離が確認され、この剥離部が、じんあいモニタ集塵部の吸引口に詰まったことにより、吸引ポンプが停止したことを確認した。
本事象は、ろ紙の仕様を変更する際、メーカーに十分に確認することなく、課内の担当者レベルの判断で、じんあいモニタのろ紙を表裏が正規の向きとは逆になるように装着していたため、ろ紙の補強されていない面が吸引口に接触した状態となり、ろ紙が損傷するおそれのある状況にあった。
そのため、ろ紙の残量確認に伴い吸引ポンプを停止・起動した際、ろ紙の補強されていない面が剥離し、ろ紙の剥離した部分は吸引口に留まったため、ろ紙表面が順次剥がれていったものと推測される。
本事象によるプラントへの影響および周辺環境への放射能の影響はない。
対策
- ろ紙の強度、捕集効率、じんあいモニタの構造上の問題がないことを確認のうえ、ろ紙の補強面を吸引口側になるよう、ろ紙を装着し、復旧した。
- 作業要領書に、ろ紙の巻き方に従ったろ紙の装着方法(回転方向および表裏の向き)に関する手順を追加する。
- ろ紙仕様変更する場合および(2)の作業要領書の記載と異なる手順を実施する場合は、あらかじめ、ろ紙メーカーおよびじんあいモニタ製造メーカーに対し、影響がないことを十分確認する。
- 当面の間、測定終了後のろ紙に剥離等の異常がないことを確認する。