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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成26年度(2014年度)
- 伊方2号機アスファルト固化装置廃液供給タンクへの配管からの析出
- 通報連絡日時:2014年11月18日13時18分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
11月18日(火曜日)13時18分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所2号機は、定期検査中のところ、アスファルト固化装置への廃液供給配管の保温材に、析出物があったため、保温材を取り外し、配管の状況を確認したところ、11月18日(火曜日)12時40分に、配管表面に漏えい跡と思われる析出物があることを保修員が確認した。
- 漏えい跡は、乾燥した状態であり、現在漏えいはない。
- 今後、詳細調査を実施する。
- 本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、次のとおり連絡がありました。
- 当該析出物の放射能量は8.5×103Bqである。
復旧状況等
11月27日(木曜日)13時15分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、19日に当該配管を切り出し、調査した結果、配管表面に約75mmの割れを確認した。
- また、当該箇所への配管取付けが26日に完了したことから、27日、通水確認等を実施し、10時05分、漏えいのないことを確認し、通常状態に復旧した。
- 今後、割れた原因等について、詳細調査を実施する。
- 本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方2号機は定期検査中のところ、原子炉補助建屋において、アスファルト固化装置への濃縮廃液供給配管の外表面及び保温材に析出物があることを確認した。
調査の結果、配管外表面の周方向に約75mmの割れが認められ、割れの周辺には付着物が認められた。また、配管内表面には直径約3mmのへこみが認められ、割れとへこみが連結していることを確認した。
割れを観察したところ、塩化物応力腐食割れに特有の破面を確認し、また、配管内表面の付着物の成分を分析したところ、廃液に含まれる鉄、亜鉛等の元素を確認した。これらから、濃縮廃液の通水後に配管内に残留した廃液が蒸発して配管内表面に不純物が固着し、隙間腐食で生じたへこみを起点として塩化物応力腐食割れが進展し、割れが配管を貫通したものと推定した。
なお、当該配管には当該割れ箇所の他に、配管を貫通していない同様の割れが3箇所あることを確認した。
本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への影響はなかった。
対策
- 当該配管及び配管調査を行ったアスファルト固化装置廃液供給配管の取替えを実施した。
- 再発防止策として、廃液の移送操作を実施した後、脱塩水により配管内に残る濃縮廃液を洗い流す洗浄操作を新たに追加し、操作手順書に反映した。
- 3号機セメント固化装置の類似箇所についても、(2)の洗浄操作を操作手順書に反映する。