平成27年度(2015年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方2号機海水ポンプ出口配管への次亜塩素酸ソーダ注入配管のフランジ部からの次亜塩素酸ソーダの漏えい

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通報連絡日時:2015年9月15日11時24分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表

概要

伊方発電所2号機において、海水ポンプ2A出口配管に次亜塩素酸ソーダを注入する配管のフランジ部より、次亜塩素酸ソーダを含む海水が漏えいしていることを確認した。

使用する海水ポンプを2Bから2Aに切り換えた後、次亜塩素酸ソーダの注入ラインを2Bから2Aに切り換えようとした際に漏えいを確認した。その後、漏えい箇所の隔離を実施し、漏えいを停止した。

漏えい量は約20リットルであり、漏えいした次亜塩素酸ソーダを含む海水はウエスでふき取って回収した。今後、総合排水処理装置で処理する。

なお、短期間であれば次亜塩素酸ソーダの注入を停止しても運転に影響がないため、注入を停止した状態で海水ポンプ2Aの運転を継続する。

その後、海水ポンプ2Dの次亜塩素酸ソーダを注入する配管により、次亜塩素酸ソーダの注入を再開した。
今後、詳細調査を実施する。

本事象によるプラントへの影響および環境への影響はない。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

伊方発電所2号機の海水ポンプ2A出口配管に次亜塩素酸ソーダを注入する配管のフランジ部より、次亜塩素酸ソーダを含む海水が漏えいしていることを確認した。

調査の結果、フランジ部外表面の観察を実施した結果、塩素注入装置側の配管フランジ面の塩化ビニールライニングの天側が剥離していること、ライニング部に円周方向に亀裂があること、また、フランジ表面の天側および地側に錆があり、腐食があることを確認した。

ライニング部に亀裂が発生した原因は、作業雰囲気が高温および低温時における分解点検時にフランジ面の塩化ビニールライニングが膨張、収縮を繰り返し、配管(鋼管)との接着強度低下により目視で確認できない微細な剥離が生じ、通水時の流体変動等による外圧により亀裂が発生したものと推定した。
また、この亀裂を通して次亜塩素酸ソーダが配管フランジに接触したことによりフランジの腐食を進展させ、海水ポンプの定期切替時に、次亜塩素酸ソーダを通水した際に漏えいに至ったものと推定した。

対策

  1. 当該配管フランジを新品配管フランジに取り替えた。
  2. 既設の次亜塩素酸ソーダ注入配管は、同材質の塩化ビニールライニングにて、今後2年を目処に取り替えを実施する。
    また、約13年で次亜塩素酸ソーダ注入配管ライニング部の経年劣化(亀裂)による漏えいに至ったことから、不具合を防止するため13年よりも短い期間の10年ごとに定期的に取り替える計画とした。

県の公表

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