平成28年度(2016年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方1号機廃液蒸発装置1Bの配管の弁からの水漏れ

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通報連絡日時:2017年2月10日11時50分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表

異常の内容

2月10日(金曜日)11時50分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 運転終了後の伊方発電所1号機において、期間外点検中の廃液蒸発装置1Bの配管保温下部床面に約25×100cmの水漏れ跡を保修員が確認した。
  2. 保修員が配管の保温を外して確認した結果、2月10日(金曜日)11時30分頃、当該配管に設置している弁から、約10秒に1滴水漏れしている事を確認した。
  3. 現在詳細を調査中である。
  4. 本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はない。

その後の状況等

2月10日(金曜日)14時50分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。

  1. その後、当該配管の水抜きを実施し、2月10日(金曜日)12時26分、保修員が漏えい停止を確認した。
  2. 漏えいした水の量は約300ccであり、含まれる放射能量は約8,400ベクレルであった。
  3. なお、漏えいした水は全量ふき取りを実施した。
  4. 今後、当該弁から漏えいした原因を調査する。

伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について

推定原因等

伊方発電所1号機において、期間外点検中の廃液蒸発装置1Bの配管に設置している弁から、水漏れしていることを確認した。

調査の結果、当該弁の前回点検時に保温を取付けた際、保温の状態が変わったことにより、ヒートトレースを熱源に、当該弁の周辺温度がゴムダイヤフラムの適用温度範囲(120℃以下)を超える温度となり、ゴムダイヤフラムの変形(弁箱側のゴムダイヤフラム表面の変形)が進展し、シール性能が低下し、水漏れに至ったと推定した。

当該弁の周辺温度がゴムダイヤフラムの適用温度範囲(120℃以下)を超えたのは、当該弁の前回の点検時の保温取付けにおいて、当該弁の保温の状態が変化したにもかかわらず、ヒートトレースの温度調整試験を実施していなかったことが原因と推定した。

対策

  1. 当該弁については、ゴムダイヤフラムを取替え、系統の水張りを実施し、保温復旧時にヒートトレースの温度調整試験を実施した。
  2. ヒートトレースが設置されているゴムダイヤフラム弁の分解点検等、保温取外し、取付けを実施する場合は、保温復旧時にヒートトレースの温度調整試験を実施する。この内容を作業要領書及び発注仕様書に反映するとともにワンポイントレッスンを作成し関係者に周知した。

県の公表

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