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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 平成28年度(2016年度)
- 伊方1,2号機海水電解装置の配管フランジからの塩素を含む海水の漏えい
- 通報連絡日時:2017年3月4日2時54分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
1、2号機の海水電解装置の配管フランジ部から、塩素を含む海水が漏えいしていることを、運転員が確認した。
漏えいした水の量は約10リットルで、全量をふき取り回収し、今後、総合排水処理装置で処理する。
本事象による環境への放射能の影響はない。
その後の調査の結果、当該配管フランジおよびパッキンのシート面に異常はなかったが、フランジ面間にわずかな傾きを確認した。
このため、当該フランジのパッキンを新品に取り替えて、フランジ面間を均等に締め付けて復旧するとともに、通水状態で漏えいのないことを確認し、通常状態に復旧した。
なお、念のため、1、2号機海水電解装置に使用されている配管フランジ全数の締付状態について異常のないことを確認した。
今後、当該配管フランジから漏えいした原因を引き続き調査する。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方発電所1、2号機海水電解装置の配管フランジから、次亜塩素酸ソーダ(塩素)を含む海水が漏えいしていることを運転員が確認した。
調査の結果、フランジを締め付けしているボルト全4本のうち1本について、他の箇所より締め付けが若干緩いこと、その近傍で漏えいが発生していたことから、前回の配管フランジ取替え作業時に、フランジボルト(全4本)の締め付けが不均衡となったことが主原因と推定した。
なお、フランジパッキンの経年使用により、フランジパッキンのゴム反力が徐々に低下し、フランジパッキンシート部(シール部)の面圧が低下したことにより、取替え後、相当期間を経て漏えいに至ったものと推定した。
対策
- 当該配管フランジのパッキンを新品に取替えた。
- 本事象の主たる原因は、フランジの締め付けが不均衡であったことから、ゴム製フランジパッキンを使用してある配管フランジの締め付け作業について、フランジ締め付け作業を行った者に加え、さらにフランジ締め付け作業を行った者以外の者が、フランジ面間及び締め付け状態を現場で目視確認することとする。
さらに、従来の作業要領書では配管フランジの締め付け作業を行った者が締め付け確認を行っていたが、本対策を踏まえ、該当する作業要領書にフランジ締め付け作業を行った者以外の者による締め付け確認について追加する。