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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和元年度(2019年度)
- 伊方1号機復水系統水抜き作業中の排水枡からの溢水
- 通報連絡日時:2019年7月29日14時12分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
概要
伊方発電所1号機は廃止措置中のところ、1号機の復水・給水系統の水抜き作業中において、排水枡から水が溢れ出ていることを当社社員が確認した。
本事象による環境への放射能の影響はない。
本事象により排水枡から溢れ出た量は約50Lであり、水抜きのために開していたドレン弁を閉止したことにより、溢水は停止した。
溢れ出た水は放射性物質を含んでおらず、タービン建家内に留まっており、周辺設備や作業員の被水もなかった。
床面に溢れ出た水はウエス等で回収した。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
1号機のタービン建家において、廃止措置に伴う復水及び給水系統の水抜き作業を実施していたところ、タービン建家地下1階(管理区域外)の排水枡から復水系統の水が溢水していることを水抜き操作担当者が確認した。
このため、復水系統の水抜きのために「開」としていたドレン弁を直ちに「閉」とし、溢水は停止した。排水枡からの溢水量は約50リットルで、排水枡周辺のタービン建家床面に留まっており、ウエス等で拭き取り回収し、1、2号機総合排水処理装置で処理した。
今回の水抜き操作前に、溢水が発生した排水枡の状態は確認していないが、平成23年10月から今回の水抜き操作までの期間に水抜き操作を実施していないこと、及び事象発生後に他の排水枡の状況を確認した結果、鉄錆等による排水枡の閉塞は認められなかったことから、水抜き操作前は排水枡の目皿に鉄錆等はなかったと推定した。
本事象は、復水系統水抜き開始時に水抜き先の排水枡の状態を確認しなかったことにより、水抜き操作で排水配管から排出された鉄錆等によって排水枡の目皿が閉塞したことに気付けず、排水枡から常用排水ピットへの排水量が減少して溢水に至ったと推定した。
対策
- 溢水が発生した排水枡については清掃を実施した。
- 水抜き操作前には、排水経路及び排水先の排水枡等を確認し、排水が良好に行えることを確認する。また、排水枡の閉塞等を確認した場合は清掃を行うように社内マニュアルを改正し明記する。
- 水抜きに伴う排水配管内の鉄錆等により排水枡が閉塞するのを防ぐため、水抜き操作開始時及び水抜き流量増加時は排水枡監視者を配置し、ドレン弁操作者が排水枡監視者と連絡を取りながらドレン弁を徐々に開とする。
また、水抜き操作開始後及び水抜き流量増加後、しばらくの間は排水枡の状態を監視し、鉄錆等で排水枡の目皿が閉塞していないことを確認するとともに、異常時は直ちにドレン弁を閉止する。その後は、適時排水状況を確認する。
上記内容について社内マニュアルを改正し明記する。 - 今回作成した操作手順書に「水抜き操作前に関係排水枡の状態を確認する。」及び「水抜き操作開始後及び水抜き流量増加後、しばらくの間は排水枡の状態を監視し、異常時は直ちにドレン弁を閉止する。」旨の内容を追加する。