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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和2年度(2020年度)
- 伊方2号機 原子炉補助建家消火配管からの水漏れ
- 通報連絡日時:2020年6月15日16時36分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
6月15日(月曜日)16時36分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 6月15日(月曜日)16時00分頃、2号機の原子炉補助建家5階天井付近の配管から霧状に水が漏えいしていることを保修員が確認した。
- 詳細は調査中。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
その後の状況等
6月16日(火曜日)9時01分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 現場調査の結果、原子炉補助建家5階天井付近の消火配管からの漏えいであることを確認した。
- このため、当該箇所の隔離及び水抜きを実施し、6月15日18時16分、漏えいが停止したことを確認した。ただし、火災が発生した場合には直ちに隔離を復旧し、消火栓に通水できる体制とした。
- また、漏えいした消火水(推定量約400㏄)は全量回収するとともに、分析した結果、漏えいした消火水に放射能は検出されなかった。
- なお、周辺設備への被水はなく、設備への影響はない。
- その後、当該箇所の補修作業を開始し、6月16日(火曜日)8時55分に作業を完了した。
- 今後、消火配管の漏えい確認を実施するとともに、漏えいした原因を調査する。
復旧状況等
6月16日(火曜日)14時50分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 6月16日(火曜日)14時38分、消火配管に通水し、漏えいがないことを確認した。
- 今後、消火配管から漏えいした原因を詳細に調査する。
その後の状況等
8月3日(月曜日)15時01分、四国電力株式会社から、その後の復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、当該配管を取り替え、消火配管に通水して漏えいがないことを確認し、8月3日(月曜日)14時45分、通常状態に復旧した。
- 引き続き、原因について詳細を調査する。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方発電所第2号機の原子炉補助建家EL.32mフロア(管理区域5階)において、天井付近の消火配管から水が漏れていることを保修員が確認した。
漏えいが確認された箇所の配管は内表面全体に錆こぶが認められ、錆こぶを除去したところ、溶接部に沿って凹みが認められた。
消火配管の腐食範囲は、点検等の作業時に消火配管に水を供給する大気開放型の所内用水タンクの近傍であった。
配管の全面腐食及び溶接部近傍の選択腐食のいずれの腐食の場合も酸素が水に含まれる環境下で電位差が生じることにより発生する。
このため、所内用水タンク内の水に含まれる酸素の影響により、腐食が貫通に至るまで進行したと推定する。
対策
- 当該配管について、配管取替を実施した。
- 所内用水タンクの水に含まれる酸素の影響を低減するため、所内用水タンク出口弁を常時「閉」運用とした。
- 腐食が進行している所内用水タンク近傍のEL.32mフロア及びEL.26mフロアの消火配管の取替並びに所内用水タンクと消火系統の切り離しを実施する。なお、消火活動時には消火ポンプにより水を供給することから、所内用水タンクを切り離しても消火活動に影響はない。
- 類似箇所として、所内用水タンク(1号)の出口弁を常時「閉」運用とした。また、所内用水タンク(1号)近傍の消火配管の取替を実施する。