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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和2年度(2020年度)
- 伊方3号機 セメント固化装置補助蒸気供給配管からの水漏れ
- 通報連絡日時:2020年7月13日14時46分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
7月13日(月曜日)14時46分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所3号機は第15回定期事業者検査のため停止中のところ、7月13日(月曜日)10時30分頃、セメント固化装置に補助蒸気を供給している配管の保温部から水が滴下していることを運転員が確認した。
- このため、当該箇所の点検を実施したところ、本日14時20分、補助蒸気配管に微小な穴が開いていることを保修員が確認した。
- 今後、詳細は調査する。
- 本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
その後、四国電力株式会社から、次のとおり連絡がありました。
- セメント固化装置は停止しており、補助蒸気供給配管の当該箇所を隔離することにより、水漏れが停止していることを確認した。(漏えい量は約250cc)
- 滴下水を分析し、放射性物質は含まれていないことを確認した。
復旧状況等
7月28日(火曜日)10時35分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、当該配管を取り替え、補助蒸気を供給して漏えいが無いことを確認し、7月28日(火曜日)10時20分、通常状態に復旧した。
- 引き続き、原因について詳細を調査する。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
第15回定期事業者検査中の伊方発電所第3号機原子炉補助建屋(管理区域)において、セメント固化装置へ補助蒸気を供給している配管に微小な穴があることを保修員が確認した。
当該補助蒸気系統では制御弁を通過する際に補助蒸気が絞られ、弁下流で圧力、温度が低下することにより凝縮水が発生し、配管内表面には液膜が形成される。穴のあった配管曲がり部では、曲がりの影響により、補助蒸気の流れが乱れることで液膜に乱れが生じ、配管内表面の酸化被膜の溶解が促進される。このため、腹側・背側ともに減肉が進行し、補助蒸気のあたる背側において、特に減肉が進行したことから、貫通に至ったと推定する。
対策
- 当該配管について、耐食性に優れたステンレス製配管に取替を実施した。
- 類似箇所である、付属設備の補助蒸気配管における制御弁下流の配管曲がり部について、ステンレス製配管への取替を実施する。