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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和2年度(2020年度)
- 伊方1,2号機 タービン建家非常用排水配管からの水漏れ
- 通報連絡日時:2020年9月29日9時31分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
9月29日(火曜日)9時31分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所2号機の脱気器建屋付近の屋外において、9月29日(火曜日)8時47分頃、地面より水が出ていることを保修員が確認した。
- 今後、詳細を調査する。
- 本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
その後の状況等
9月30日(水曜日)15時56分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、現場調査を実施したところ、9月30日(水曜日)、埋設されたタービン建家非常用排水系統の配管に貫通穴を確認した。
- 今後、当該箇所の配管取替を行うとともに、原因について詳細を調査する。
復旧状況等
10月14日(水曜日)13時40分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- その後、当該箇所の配管を取替え、通水確認を実施し、10月14日(水曜日)13時30分、通常状態に復旧した。
- 引き続き原因について詳細を調査する。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方発電所第2号機脱気器建家付近の屋外において、地面より水が出ていることを保修員が確認した。地面を掘削して漏えい箇所を調査したところ、埋設されたタービン建家非常用排水配管に貫通穴を確認した。
調査の結果、当該配管は内面モルタルライニングのダクタイル鋳鉄管であり、1号機の建設当時から使用しているが、平成13年に実施したダクタイル鋳鉄管の部分取替工事にて、配管取り合い部で再塗装を実施した箇所の配管全面に錆こぶを確認した。当該漏えい箇所の断面状況及び貫通穴周辺の配管外面状況から、配管外面から全面腐食と黒鉛化腐食が同時に進行していたと考える。
腐食が発生した原因としては、過去に実施した配管取替に伴う再塗装作業範囲において下地処理不良、塗装のかすれ、塗り残し等の要因にて配管外面の塗装が適切に実施できていなかったため、酸素等の腐食因子を遮断できず、全面腐食及び黒鉛化腐食が発生、進行していたものと推定し、肉厚が薄くなった箇所に配管内部流体の圧力が加わることにより、内面モルタルライニングが損傷して貫通に至ったものと推定する。
対策
- 当該配管について、内外面エポキシ樹脂塗装のダクタイル鋳鉄管に配管取替を実施した。
- 平成13年に配管取替を実施した総合排水処理装置排水配管、タービン建家常用排水配管及び純水装置排水配管について、水張り検査を実施し、漏えいのないことを確認した。
- 平成13年に配管取替のため現地塗装を実施したダクタイル鋳鉄管について外観点検を実施する。
- ダクタイル鋳鉄管取替作業においては、塗装対象範囲が確実に塗装できていることを外観確認するよう作業要領書に明示する。