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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和2年度(2020年度)
- 伊方3号機 特定重大事故等対処施設設置工事に係る火災
- 通報連絡日時:2020年9月29日15時54分
- 県の公表区分A
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし 備考:今回発表
異常の内容
9月29日(火曜日)15時54分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所にて、以下のとおり119番(消防署)に連絡した。
- 現地確認時間:9月29日(火曜日)15時30分
- 119番(消防署)連絡時間:9月29日(火曜日)15時39分
- 発生状況:作業用資機材の火災を消火器により消火した。
- 消火活動:あり
- 傷病者:なし
- 環境への放射能の影響:なし
火災の状況等
9月29日(火曜日)16時15分、四国電力株式会社から、火災の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 9月29日(火曜日)15時30分、伊方発電所3号機の特定重大事故等対処施設設置工事作業中、作業用資機材からの発火を作業員が確認した。
- 確認後ただちに、作業員が消火器で消火を実施した。
- 本事象による傷病者の発生はない。
- 消防署には同日15時39分に通報した。
- 今後、原因を調査する。
- 本事象による3号機プラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方発電所第3号機の特定重大事故等対処施設内の空調ダクト設置工事において、空調ダクト設置作業のため足場上で埋込金物のグラインダーで研磨作業(以下、「グラインダー作業」という。)をしていたところ、空調ダクト設置工事の下側で作業していた別の工事の作業員が、上部の足場近傍で炎が出ていることを発見したため、ただちに消火器により消火した。
本事象は、
- 作業員及び監視人は不燃シートによる火気養生の状況を確認したが、その状態が不十分であったこと
- 不燃シートと壁との隙間の養生方法やその確認方法が、社内マニュアルにおいて明確にされていなかったこと
- 作業責任者等が火気養生の状況を確認しなかったため、その養生状態が是正されなかったこと
から、不燃シートと壁との隙間の養生が不十分となり、グラインダー作業で発生した火花が不燃シートと壁との隙間に入ったが、監視人が、作業途中において足場上で監視していたため、火花の落下を確認できず、事象発生前に養生状態を是正できなかったことから、グラインダー作業で発生した火花が、不燃シートと壁の隙間に入り、異物等の落下防止のためのアルミテープから一部露出していた養生テープに引火し、発生したものと推定した。
対策
- 担当課長より発電所員及び協力会社に対し、本事象の発生状況・推定原因を周知し、火災防止策の徹底と隙間が生じない養生の徹底及び養生状況を作業責任者等が確認すること、監視人は適切な場所から確認することを指示した。
- 以下の事項を社内マニュアルに反映し、作業関係者に改善内容を周知・教育するとともに、再発防止の徹底を図る。
- a.不燃シートと壁の隙間等、確実な養生が困難で火花の飛散等が予想される場合に難燃テープで固定する等の養生方法を具体的に例示することで確実な養生の実施を徹底するとともに、養生の状況を作業着手前に作業責任者等が確認する。
- b.作業場所の状況に応じて監視人が火花の飛散方向を考慮した適切な場所から確認する。
- 原子力本部長が伊方発電所の課長以上及び特定重大事故等対処施設設置工事の元請会社各所長に対し、作業安全に関する訓示を実施した。