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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和4年度(2022年度)
- 伊方発電所 高圧圧縮棟の空調用冷水コイルユニットからの水漏れ
- 通報連絡日時:2022年6月25日17時47分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし
異常の内容
6月25日(土曜日)17時47分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 高圧圧縮棟3階(非管理区域)及び2階(管理区域)の床に水たまりを発見した。3階の水たまり廻りには、空調用冷水コイルユニットがある。
- 今後、詳細は調査する。
- 本事象によるプラント設備への影響及び環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
6月25日(土曜日)23時0分、四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 調査において、空調用冷水コイルユニットの結露水を排出する系統が閉塞したことにより、空調用冷水コイルユニットから結露水が溢れ出ていることを確認した。
- その後、高圧圧縮棟1階(管理区域)にて確認された床の水たまりを含めて、溢れ出た水の全量は、約190リットルと推定され、分析した結果、放射能は検出されなかった。
- 当該系統の一部のハンマリングを実施することで、閉塞が解消され、結露水が正常に排出されることを確認した。
- また、溢れ出た水による他の設備への影響が無いことを確認し、6月25日(土曜日)22時40分、通常状態に復帰した。
- なお、溢れ出た水は全量ふき取りを行った。
- 引き続き詳細を調査する。
県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
その後の詳細な調査の結果、以下のとおり原因を推定した。
- 当該排水系統では、空調用冷水コイルユニットで発生する結露水が常時通水され、湿潤な環境にあることから、配管及び逆止弁の内壁面に錆が発生した。
- 逆止弁は配管内を流れる結露水により押し開けられる構造であり、通常は結露水の有意な増減がないため一定の開度に保持され、錆の発生により、動作不良が発生した。
- 大雨の影響で外気に含まれる湿分が上昇し、結露水の量が大幅に増加したものの、逆止弁の動作不良により排水量が増加せず、空調用冷水コイルユニットよりあふれ出た。
対策
- 排水不良の原因と推定される逆止弁について、設置の必要性を検討した結果、当該排水系統では排水の逆流が発生する可能性がなく設置は不要と判断したため逆止弁を撤去した。
- 当該排水系統について、配管内面に堆積した錆を除去した。
- 類似箇所である高圧圧縮棟空調用冷水コイルユニットBの結露水排水系統について、逆止弁を撤去するとともに、配管内面の錆を除去した。