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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和5年度(2023年度)
- 伊方3号機 使用済燃料ピット監視カメラの異常
- 通報連絡日時:2023年7月26日7時57分
- 県の公表区分B
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
異常の内容
7月26日(水曜日)7時57分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所3号機は通常運転中のところ、3号使用済燃料ピット監視カメラの定期点検を実施中に、当該カメラが正常に動作しないことを運転員が確認した。
- 上記をもって、7月26日(水曜日)7時48分、保安規定に定める運転上の制限から逸脱した。
- 今後詳細を調査する。
- なお、3号機の使用済燃料ピットの水位、温度の監視状態に問題はない。
- 本事象による環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
7月26日(水曜日)17時01分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 調査の結果、使用済燃料ピット監視カメラシステム制御盤のサーバの不具合により、監視カメラの映像が表示モニタに表示できなくなったものと推定した。
- そのため、保修員が当該サーバの再起動を行い、監視カメラの映像表示状態に問題ないことを確認したが、念のため当該サーバを予備品に取り替えた。
- その後、監視カメラの映像表示状態に問題はなく、設備に異常がないことを確認したことから、16時55分に運転上の制限の逸脱から復帰し、通常状態に復旧した。
- 今後、引き続き原因を詳細調査する。
- 本事象によるプラントの運転への影響及び環境への放射能の影響はない。
県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、復旧状況等を確認しています。
伊方発電所から通報連絡のあった異常に係る原因と対策について
推定原因等
伊方発電所3号機は通常運転中のところ、3号使用済燃料ピット監視カメラが正常に動作しないことを運転員が確認したため、伊方発電所原子炉施設保安規定(保安規定)に定める運転上の制限から逸脱した。
調査の結果、使用済燃料ピット監視カメラシステム制御盤のサーバの不具合により、監視カメラの画像が使用済燃料ピット監視カメラ表示モニタに表示できなくなったものと推定した。
その後、保修員が当該サーバの再起動操作を行い、使用済燃料ピット監視カメラの画像表示状態に問題ないことを確認したものの、念のため当該サーバを予備品に取り替えた。
予備品に取替え後、監視カメラの画像表示状態に問題はなく、設備に異常がないことを確認し、運転上の制限の逸脱から復帰し、通常状態に復旧した。
本事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はなかった。
その後の詳細な調査の結果、当該サーバ内のハードディスクの個体差及び経年使用によって不調となり、OSが不動作となったことで、使用済燃料ピット監視カメラ表示モニタの画面が真っ暗な状況に至り、その後の再起動操作においても一時的にサーバが正常に起動しなかったものと推定した。
また、定期点検(月例点検)等で、ログの確認は実施していないため、未然にハードディスクの不調を把握できない状況であった。
なお、使用済燃料ピット監視カメラのアプリケーションは、正常に動作していることから、本事象はアプリケーションの異常ではないと判断した。
対策
- 当該サーバについては、予備品との取替えを実施した。
- ハードディスクの不調を早期に発見するため、定期点検(月例点検)において、ログを確認する手順を作業要領書に追加する。また、当該サーバと同様に、重大事故時等に使用される設備で、通常は待機状態となっているサーバについても、同様にログを確認する手順を作業要領書に追加した。
- 当該サーバについては、メーカによるハードディスクの取替え後に予備品として保管する。